2016年1月19日火曜日

1月の定点観測:2016

今月の中旬で、禁煙9ヶ月目に突入する。

喫煙者からは、男が一度始めたことを途中で止めるなど以ての外で、そんな意志の弱いことでどうすると思われるだろうが、意志薄弱だからこそ出来ることもある。

我ながら、今回は長く続いていると思う。当初、ひと月も続いたらネタにしてやろうかと考えていたが、下手に公言すると禁を破り辛くなるので自粛した。

巷では、随分と難しいことのように言われる禁煙だが、自分にとってはこれほど簡単なものはない。いつだって気軽に始められるし、止めるのはもっと簡単だ。今迄も数百回以上に渡って経験済みであり、それはもう禁煙のプロ、達人といっても過言ではない。

過去の禁煙記録を振り返ってみれば、最長では約5年、最短は10分というのもある。まあ、普通に吸っていても 10分ぐらいの間隔が空くことは珍しくない。だが、ここでの基準は、禁煙を決意してから破られるまでの時間を意味する。

よっしゃ、これでもう吸い納めにしようと決めて煙草を消したはいいが、たまたま掛かってきた電話に対応しているうちに、ハッと気がついたら火のついた煙草をくわえていたという、笑うに笑えない状況だったりする。

いうなれば、ごく自然な流れによる積年の習慣であり、想定外のアクシデントみたいなものである。そんな自然に逆らってまで行う所業に、果して意味があるのか疑問に感じて、その後暫くは禁煙のことも考えなくなった。


今回の禁煙のキッカケになったのは、あくまでも経済面からの大人の事情である。健康に不安があるとか、環境問題の絡みによる外部からの圧力に屈した、という訳では決してない。どちらかといえば、貧乏で煙草が買えなくなった、というのが最も相応しいような気もする。


実は、昨年5月に購入したセローは禁煙車なんである。

一般的な禁煙車の意味とは少々ズレるのだが、要するに単車の購入費用の捻出に苦慮した挙句の妥協案である。どちらかといえば、これこそが事の発端であり、尚且つ継続のモチベーションを維持する原動力なんである。

目の前にニンジンをぶら下げりゃ、どこまでも走り続ける馬のような話で、ご褒美があれば何でも頑張れるというものだ。まあ、支払が終る2年後にはどうするか決めてないし、またどうなるかさえ分かったもんではない。

それにしても、毎日二箱 40本、わずか2年間の禁煙で単車が一台買えるほどの高額納税者だったわけで、結果的に岡山市には税収面において、大打撃を与えてしまったのである。

ま、そんなこたあどうでもいいのだ。

今回も「インドアでも楽しめるアウトドア」シリーズの序でに、キリンビール1月号だ。

今月は、都合二回の訪問となった定点観測。

月末まで引張れば、もう一回ぐらい行けそうな気もするのだが、それが必ずしも良い結果になるとは限らない。

そろそろ、冬らしくなってきた天候も相まって、外に出るのが億劫になりがちな今日この頃である。大人しく、インドアで楽しめるアウトドアにでも精を出している方が無難だろう。

前回は、キーチェーンツールの更新に託つけて、最近のレザーマン製品のラインナップから主にお勤め品レベルに限って、導入した経緯などを紹介した。

個人的な用途には、新しいスタイルシリーズよりも、マイクラのコンセプトを引継いだかのようにも見える、スクォート PS4 の方が向いているように感じた。それはウィングマン、スケルツール、フリースタイル、スタイル PS とトップダウン的な順番で、各機能を考察した結果に基づいている。

普通に考えれば、機能を増やせばそれだけツールのサイズは大きくなり、より大きい方が高機能というのが一般的だ。ビクトリノックスの各シリーズでもその法則が適用され、同社の厳格な規格に沿った構成からくる、理路整然とした機能美の基である。

また、それこそがビクトリノックスをコレクションの対象となしえる要素でもあるのだが、レザーマンを始め一般的なマルチツールには、必ずしもそのような約束事はなく、その分デザインの自由度は広い。

その所為もあって、同じ会社の製品であってもグループが異なれば、製品コンセプトはもとより、似ても似つかないデザインでさえ珍しくない。同社の場合、悪く言えば迷走しているようにさえ見える製品ラインも幾つか見受けられるのだが、それでも一定量の注文を受けることで、成り立っているのだろう。

要は売れたが勝ちで、それが価値であるという考え方も企業としてはありなんだろうし、最近のアップルなんぞは、全くこの典型と言えなくもない。以前に比べて、会社規模が大きくなるにつれ肥大化したレザーマンの製品ラインだが、それでもアップルに比べりゃ、買ってみようかという気にさせる製品があるだけマシだと思う。

今のレザーマンには、ユーザの方にも幾つかの派閥みたいなものが存在するのではないかと思わせるほどに、対象となるユーザの範囲も広い。まあ、実際どうなのかなど、知る由もないのだが、…余談である。

話を戻すと、メインとサブの両方のツールをレザーマンの製品で構成する場合、必ずしもメインが高機能で、サブがシンプルなツールとは限らないのである。もっといえば、メインが大型、サブが小型であるとも限らないという、従来の基本的な概念さえも崩壊するのだ。

キーチェーンツールというのは、従来サブツールとして見ていたのだが、ここにきて俄然メインツールではないのかという、疑問に突き当たったのだ。そしてそれは、スタイル PS/CS を経て、スクォート PS4 の導入に至っては、もう確信に変わったのである。

ツーリングなどの特別なイベントとして出掛ける場合、持出すツールはある程度の大きさで、様々な機能を持つものがメインである、というのも頷けるところだろう。

しかし、日常的な普段の生活において、持ち歩くだけでなく実際に使われる頻度を考慮するなら、キーチェーンツールこそが、自分にとってのメインツールではあるまいかという考えである。

なによりも重要なことは、常に手元にあって必要な時は即座に使用可能であることが、メインツールとしての条件である。それは、ポケットやベルトなど、兎にも角にも常に身に着けていることが必修となるのだが、己の日常生活を振り返れば、この条件をクリア出来るのは、実はキーチェーンツールだけだったりするのだ。

その用途から、あまり大きなモノではない方が有難いのだが、幸いにしてレザーマンの場合、ビクトリノックスのような制約は少ない。結果として、スクォートシリーズのような小型軽量でありながら高機能という製品も生まれるのである。

元来、マルチツールに対する個人的な見解から、各ツールの実用性云々について語ることは本意ではない。

普段の生活において、文具や道具がまるで無い環境というのは極めて希であろう。他に使えるモノが何もない時にこそ、満を持して活躍するのがマルチツール本来の役割であると考えている。従って、あくまでも補助的な使用に限られることが前提である。

それだけに、一歩野外へ出ればサブツール(と、ここではあえて言ってしまうのだが)となる、ある程度の大きさを持ったツールの方は、より実用性に重きを置いた選択が可能になる。

それは、必ずしも高機能である必要は全くない。どちらかといえば、単機能に近いモノの方が都合が良いので、単なるフォールディングナイフであったり、極端な話シースナイフという可能性もある。

また、仮にマルチツールであったとしても、それはプライヤとナイフだけの機能しかない、スケルツールやフリースタイルのようなものだったりするかもしれない。

いずれにしても、その時点でやっとメインとサブが入れ替わり、高機能なキーチェーンツールは補助要員に廻れるのである。なるべく、複雑な機能はサブツールに任せてメインはシンプルにという方が、野外活動には向いているように思うのだ。

となれば、野外でのメインとなるのはおのずとバックのナイフか、ビクトリノックスでもハンターシリーズのような、大型のブレードを持つタイプになる。もちろん、SAK のシリーズもメインとは言えないまでも、その実用性を探るという意味では、補助ツールとして助手のような役割を努めることぐらいはできるだろう。

また、普段の生活においても、小型軽量で高機能なメインツールがあれば、必ずしもサブツールは必要ない。

具体的な例でいえば、キーチェーンツールのスクォート PS4 がメインツールとなり、2台の車と1台の単車のそれぞれのキーホルダとなる。常時持出すことの多いバッグには、プライヤがメインのウィングマンやスイスピが、マグライト LED と共に待機する。

家や会社の鍵は、その都度代わる可能性もある、乗り物の鍵とは別にしている。こちらは専ら、より軽量なビクトリノックスのクラシックが担当だ。最近は、カギにも負けない、丈夫なアルミボディのクラシック ALOX に更新した。

ポケットまたはベルトには、同じくビクトリノックスのコンパクトを携えていることが多い。また、そのように心がけてはいるのだが、場合によっては車の中やバッグに入っていて、いつも手元にあるとは限らない。

だが、キーチェーンツールのスクォート PS4 だけは、車か単車のキーと共に、必ずポケットの中にあって、いつお呼びがかかっても使える状態なんである。

とまあ、こんなところがスクォート PS4、なんで三つもあるのかという、深〜い理由(わけ)なんである。

当初、メインツールになるはずだったコンパクトだが、諸般の事情により控えに廻ることになったのである。

諸般の事情といっても、別にネガティブなことではない。その時の気分で、色々な SAK を取っ替え引っ替え持出してみよう、という試みの一環である。その役目も、普段のコンパクトに代わってスイスチャンプや、時にはスイスピが努めることだってあるのだ。

よって、それらのツールをあえてサブに廻すことで、常時身に着けておく必要もなくなる。

そんな環境作りのためには、小型軽量が大前提であるものの、決して機能面においても妥協しない、いわゆる全部入りを総取りするわけで、それこそがキーチェーンツールをメインに据えるという意味である。

ふう、なんとか言い訳も取繕ったぜい。



…ということで、ヒトツよろしく。
2016年01月某日 Hexagon/Okayama, Japan

http://www.hexagon-tech.com/
[2016.01.19] 1月の定点観測:2016 〜より転載&加筆修正
本家には余談と写真も多数貼ってあるので、こちらもヒトツよろしく

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