たとえば、ファインダ上でフォルダやら書類やらが混在するウィンドウを開いたとする。
表示オプションを選んで、
○アイコン表示でブラウズ
○並び順序:なし
○表示順序:種類
上記のように設定した時の並び方は、表示メニューから整頓順序:種類(またはオプ+コマ+2)を選択した時の並び方と全く異なる。(このオプ+コマ+2も、なぜかときどき効かなくなることがある)
スノレパまでは、その両者は一致していたはずだ。たしかに、ショートカットはコマ+コン+5という違いはあるものの、機能としては全く同じはずなのに、である。同じ階層を別ウィンドウで開いて、リスト表示を選択してみるとよくわかるが、種類でのソート順が全く逆なのである。これは、果たしてバグなのかそれとも仕様なのか?
ま、以前からリスト表示の種類順なんぞは、ファイル種別で並べてくれるつもりはさらさら無いようで、単なる種別名順に過ぎないのだが。
日本語ローカライズ担当者の種別名の付け方がいい加減なおかげで、同じイメージファイルでも JPG と PNG では、生き別れになってしまう。原因はJとPの間に、Microsoft Excel や Numbers の書類が割込むからであり、当然テキストクリッピングと標準テキストの間には、書類でも何でもないフォルダが並ぶという、かなりムチャクチャな順番である。
姓名が日本とは逆の西洋人だって、ファミリーネーム順に並べたい時は “Jobs, Steve” というような記述をすることだってある。日本人なら誰でも知っていると思うが、文字コード順に並べりゃ数字やアルファベットは、漢字(全角文字)より頭にくるのは常識である。ファイル種別名順ではなく、ファイル種別順に並べる気が本当にあるなら、日本語化するとき種別名の付け方にひと工夫することぐらいは、どんなバカでも思いつくだろう。
それを念頭において、たとえば以下のように。
○イメージ(JPG) ← JPG イメージ
○イメージ(PNG) ← PNG イメージ
○テキストクリッピング
○テキスト(rich-text) ←リッチテキストフォーマット
○テキスト(plain-text)←標準テキスト
○フォルダ
○書類(Microsoft Excel)← Microsoft Excel 書類
○書類(Numbers) ← Numbers 書類
こんな単純な問題を、姑息にも「並び順序」やら「並べ替えボタン」などという機能の追加で解決を図ろうとするのは、新たな混乱を増やすだけである。
ソート順序に関しては、iTunes においても不可解なことが多い。
ファインダのリスト表示では一番上に並ぶはずの数字で始まるタイトルは、iTunes では曲名で昇順を選択すると、なぜか一番下に並ぶ。
iOS のミュージックアプリではもっと酷い。なんと平仮名とカタカナがトップで、数字はアルファベットの後、漢字の前という訳の解らない並びになる。よくもまあ、そんな奇っ怪極まりないソートを実現するアルゴリズムを考えついたものだと、関心するばかりである。
いいかげん余計な機能を増やすよりは、基本機能がまともな動作をすることに注力してくれたほうがはるかに有難いのだが、はたして山獅子ではそれが改善されるのか、それとももっと混沌の世界へ突入するのだろうか?
願わくば、iOS との統合(整合性)を図る過程で、これ以上 Mac OS にそのようなゲテモノを持ち込まないで欲しいものだ。
2012年02月某日 Hexagon/Okayama, Japan
[2012.02.20] ライヨン、いろいろな順序〜より転載&加筆修正