2012年2月20日月曜日

ライヨン、いろいろな順序

ファイルの表示順序に関して数多くの機能が盛り込まれたライヨンであるが、どれひとつとしてまともに使えるものがない。

たとえば、ファインダ上でフォルダやら書類やらが混在するウィンドウを開いたとする。

表示オプションを選んで、
  ○アイコン表示でブラウズ
  ○並び順序:なし
  ○表示順序:種類

上記のように設定した時の並び方は、表示メニューから整頓順序:種類(またはオプ+コマ+2)を選択した時の並び方と全く異なる。(このオプ+コマ+2も、なぜかときどき効かなくなることがある)

スノレパまでは、その両者は一致していたはずだ。たしかに、ショートカットはコマ+コン+5という違いはあるものの、機能としては全く同じはずなのに、である。同じ階層を別ウィンドウで開いて、リスト表示を選択してみるとよくわかるが、種類でのソート順が全く逆なのである。これは、果たしてバグなのかそれとも仕様なのか?

ま、以前からリスト表示の種類順なんぞは、ファイル種別で並べてくれるつもりはさらさら無いようで、単なる種別名順に過ぎないのだが。

日本語ローカライズ担当者の種別名の付け方がいい加減なおかげで、同じイメージファイルでも JPG と PNG では、生き別れになってしまう。原因はJとPの間に、Microsoft Excel や Numbers の書類が割込むからであり、当然テキストクリッピングと標準テキストの間には、書類でも何でもないフォルダが並ぶという、かなりムチャクチャな順番である。

姓名が日本とは逆の西洋人だって、ファミリーネーム順に並べたい時は “Jobs, Steve” というような記述をすることだってある。日本人なら誰でも知っていると思うが、文字コード順に並べりゃ数字やアルファベットは、漢字(全角文字)より頭にくるのは常識である。ファイル種別名順ではなく、ファイル種別順に並べる気が本当にあるなら、日本語化するとき種別名の付け方にひと工夫することぐらいは、どんなバカでも思いつくだろう。

それを念頭において、たとえば以下のように。

  ○イメージ(JPG)      ← JPG イメージ
  ○イメージ(PNG)     ← PNG イメージ
  ○テキストクリッピング
  ○テキスト(rich-text)  ←リッチテキストフォーマット
  ○テキスト(plain-text)←標準テキスト
  ○フォルダ
  ○書類(Microsoft Excel)← Microsoft Excel 書類
  ○書類(Numbers)         ← Numbers 書類

こんな単純な問題を、姑息にも「並び順序」やら「並べ替えボタン」などという機能の追加で解決を図ろうとするのは、新たな混乱を増やすだけである。

ソート順序に関しては、iTunes においても不可解なことが多い。

ファインダのリスト表示では一番上に並ぶはずの数字で始まるタイトルは、iTunes では曲名で昇順を選択すると、なぜか一番下に並ぶ。

iOS のミュージックアプリではもっと酷い。なんと平仮名とカタカナがトップで、数字はアルファベットの後、漢字の前という訳の解らない並びになる。よくもまあ、そんな奇っ怪極まりないソートを実現するアルゴリズムを考えついたものだと、関心するばかりである。

いいかげん余計な機能を増やすよりは、基本機能がまともな動作をすることに注力してくれたほうがはるかに有難いのだが、はたして山獅子ではそれが改善されるのか、それとももっと混沌の世界へ突入するのだろうか?

願わくば、iOS との統合(整合性)を図る過程で、これ以上 Mac OS にそのようなゲテモノを持ち込まないで欲しいものだ。


2012年02月某日 Hexagon/Okayama, Japan



[2012.02.20] ライヨン、いろいろな順序〜より転載&加筆修正

2012年2月17日金曜日

ライヨン、山に登る?

今年の夏の終わり頃にはリリースされるらしいが、OS X Mountain Lion (10.8) だそうな。
昨年7月のライヨン騒ぎからわずか1年でのメジャーアップデートである。

デベロッパプレビューのリリースを見るにつけ、iOS とのスリ合わせが主目的のようにしか見えない。なぜこれをメジャーアップデートとして位置づけるのかわからないんだが、どうもアップルはスノレパを早く切捨てたいようだ。

前回、セキュリティーアップデートでやらかしたチョンボを二度と繰り返さないためには、合法的(といってもローカルルールだけどね)にスノレパ、ひいてはロゼッタ環境をサポート対象から外そうという荒療治に出たわけだ。

…と、つい僻んだ見方をしたくなるが、要するに iOS ディバイスで拡大したモバイル市場のユーザを一気に網にかける作戦なんだろう。(さずがはクックさん、商売人やのう)

しかし、旧来のユーザにしてみれば迷惑な話ではある。

まあ、6月までにはライヨンへアップデートせにゃいかんよなあ、などとのんびり構えていた御仁にとっては寝耳に水であり、おいおいちょっと飛ばし過ぎだろうという気がしないでもない。

だいたい百獣の王の名を冠した OS を、そんな短命で終わらせるのはライヨンさんに対しても失礼だろうし、しょっちゅう名前を変えるのも使い捨てっぽくていい気分はしない。同期可能なメモやリマインダーごとき、屋台骨から更新しないと実現出来ないほど大仰なアプリとも思えないんだが…、現にメーッセージはベータ版として iChat のリプレイスで配布しているしね。

結局のところ、ライヨン自体世界中を巻き込んだ壮大なベータテスト版だった、ということなんだろうか?

個人的には、それで Mac ユーザが増えるのなら別にかまやしないが、こんなご時世なんだから、もう少しユーザ環境にも配慮した方が良かろうと思う。資源のリサイクルというか、ユーザ資産の有効活用という点においても、せめて自分とこで開発・販売した旧アプリのデータ変換や、読込みができる程度の機能ぐらいは、最新版のアプリに搭載してからやって欲しいな。

前回は250、今回も100と数多くの新機能を謳うメジャーアップデートらいしが、機能ばかり多くしてライヨン山に登る、てなことにならねばよいが…と、思う。

[02/20:追記]
2012年02月某日 Hexagon/Okayama, Japan



[2012.02.17] ライヨン、山に登る?〜より転載&加筆修正

2012年2月16日木曜日

Web Server 移行 Part 3

モノはついでとばかりに、COSMOS M&S のネットワークもフレッツ光プレミアムからフレッツ光ネクストに移行。プレミアムも、速度自体にさほど不満があったわけではない。

しかし、プレミアムのおバカな特殊仕様のため MTU サイズ(1,438バイト)の指定を変更しないと CTU をパスできなかったり、CTU を使えば使ったでダブル NAT になったり、内部ローカルサーバへインターネット越しにアクセスできなかったり、とか実は開設当初からありとあらゆる問題があったわけで、決して好きでたまらないわけではなかった。

外部のウェブホスティングを使用する限りはそれも我慢の範囲だが、社内サーバを構築するにあたり、これぢゃあマズイよなあ。

てなわけで、必然的に IP アドレスは変更になり、面倒な DNS 設定をやりなおす羽目になることを覚悟でネクストに移行した。ちなみに、フレッツ光ネクストの MTU 値はBフレッツと同様に1,454バイトで、PPPoE 接続。邪魔臭い ONU、CTU、ひかり電話用VoIPアダプタが一体型になっている。だからといって、小さいわけぢゃないのがご愛嬌だが、あんな巨大な筐体になっても、AC アダプタを内蔵する気は全く無いらしい。(HP のプリンタを見習え!)

相変わらず、デザインをしょっちゅう変更して嫌がらせとしか思えないほど分かりにくい Network Solutions のサイトでの設定変更も無事終えて、なんとか繋がっているようだ。

ところで、セカンダリ DNS は未だに自宅の「OpenBlockS」が担当しているのだが、いやはや丈夫なものでかれこれ12年目に突入しようとしている。ハードディスクなんぞは初代 iBook (Clamshell) から移植した容量3GB の骨董品で代用しているが、音がウルサイことを除けばなんとか実用にはなっている。(それでも、named.conf や zone の記述書式なんぞは完全に忘れていて、けっこう焦ったな…)

家電であれコンピュータ周辺機器であれ、概ね電子機器というのは、ハズレを引くと新しくても壊れる時はあっけなく壊れるが、中にはとんでもなく丈夫で長持ちなモノもある。

そういえば、社内で使用している電子レンジは 1985年製造のナショナルの「私の Elly」という名の黄色いレアモノだ。未だ元気に活躍しているが、今年でなんと27周年になる。機能はシンプル温めるだけ、操作はダイヤルを適当に回すだけ、完了のお知らせは当然、チ〜ンである。

それにひきかえ、自宅の電子レンジは3年目ぐらいで故障したので一昨年買い替えたのだが、プリメインアンプよりスイッチが多い曲者で、まっこと使い勝手が悪い。たかが牛乳をチンするにも2ステップ以上の操作を要し、滅多に好みの適温になることがない。温める時間ぐらいユーザにまかせりゃいいのに、やたらに余計なお世話をしたがる。だいたい、でき上がっても怪しげなメロディが流れるだけで、決してチンとは言ってはくれない。

日本のメーカはどうしてなんでもかんでも、あのように複雑怪奇なシロモノに変えてしまいたがるのだろう。たかが電子レンジ、されど生活必需品、そう何年も使われては商売上がったりというもの理解できるが、一般ユーザにとってはやっぱシンプルがベストだなあ。

アップルも、早くも次期 Mac OS X Mountain Lion(山獅子?そんなのいるの?) なるものの概要を公表しているが、やっとノートパッドや備忘録のようなシンプルなアプリを復活させるようだ。と、いっても大半は iOS からのパクリで、良く言えば整合性をとる(Back to the Mac)ということなんだろう。しかし、なんでライヨンのままでやらないのか、理解に苦しむところだ。(以前から言っていることだが、メモ帳&備忘録ぐらい標準で付けとけよな→Mac OS X)

ま、個人的にはひとつひとつがシンプルなアプリの集合で環境を整えること自体は、大歓迎である。そのほうが覚えるもの早いし、結局長く使えるモノになるからだ。

願わくば、「OpenBlockS」と「私の Elly」にはいましばらく、いやいっそ末長く、これからも元気に頑張ってもらいたいものだ。


2012年02月某日 Hexagon/Okayama, Japan


[2012.02.16] Web Server 移行 Part 3〜より転載&加筆修正

2012年2月5日日曜日

セキュリティなアップデート?

まいど、イノベータやアーリーアダプタといわれる連中は、ベータテスターとして利用されることが世の常であるが、デベロッパーリリースの様なものを一般ユーザを巻き込んで公開でやるのは如何なものか。

セキュリティアップデート、額面通りに解釈すれば、防犯的更新とか保安的向上とか、いわゆる安全確保を目的とした安全・安心な響きのあるアップデータなんだが、現実にはそうとは限らない(ことが、最近やたら多い)。

アップルは、以前にも Java に対する警告ともとれそうな、特定のプログラムが起動できなくなるアップデートを配布した経緯がある。(コイツの修正には、たしか1ヶ月近く待たされたような…)

今回のアップデータも、まるでロゼッタ利用者に対するハラスメントのようなアップデートであるが、アップルとしてはどの程度悲鳴が上がるか試してみたかったに違いない。もし、苦情が少なければサポートに対する資源を減らせるし、今後の方向性を決めやすくなるとでも考えたのだろう。

もしかすると、最近 Macユーザもアップルが理想とする数より増え過ぎてきたので、あまり金を使いたがらないユーザを少し整理してもっと儲かるユーザを増やしたいがどうするべ、と相談した結果マーケッティング担当からこんなんどうでしょう、みたいないい加減な思いつきの提案をティムクックが鵜呑みにした結果かもしれない。

または、最新版の販売促進を目論むサードパーティからの依頼でもあったのかもしれないが、今後もこのような、旧アプリを使用し続けているユーザに対する攻撃は日増しに増えてくると予想される。

そのような意図でもない限り、今回のような致命的なバグをもったままのアップデータを公開するなどということは考え難い。スノレパはまだサポート対象なんだから、ロゼッタに対する簡単なテストぐらいは行われているはずだろう。それとも最近のアップルは、単なるバカなのか?

で、あちこちから予想以上の悲鳴が聞こえてきたので、あわてて修正版を公開し事の沈静化を図ったようだ。

いずれにしても、業務用途で旧ソフトを使用しているユーザ(およびそのサポートを生業にしている者)にとっては迷惑な話である。

アップデートはひと呼吸おいてから、というのは業務ではお約束なのだが、安定動作を何よりも望む業務ユーザが、動作に対する不具合を恐れてアップデートを敬遠してしまうようでは、セキュリティアップデートの本来の目的は遠のいてしまう。

ま、以前と違って今回は対応が早かったので被害は少なかったが、ご迷惑をおかけしたユーザに対して、おい、なんか一言あって然るべきぢゃねえのか、とも思うな。



[2012.02.05] セキュリティなアップデート?〜より転載&加筆修正

2012年2月4日土曜日

Web Server 移行 Part 2

前回の「COSMOS M&S」ホームページに続いて、「Hexagon-Tech」もお引越し。

せめて、わずかでもアップルに対する嫌がらせになればとの思いから、ぎりぎりまで MobileMe のサービスにしがみついてやろうと考えていたのだが、アホらしくなったんでやめた。

自宅ネット環境をBフレッツからフレッツ光ネクストに移行したのがきっかけなんだが、接続サービスが変わると IP アドレスも強制的に変更になっちまうみたいで、再度固定 IP を取得しなければならなくなった。で、IP アドレスやらサーバ環境やら、その他面倒なモノを全て一新して心機一転、出直しのつもりで新たに始めることに。

本来ならこれを機に出来の悪い iWeb をやめて、昔のように CSS やら html タグをゴリゴリ書いてページ作成するべきところなんだが、45MB 以上にも及ぶソースコードを目の当たりにして、イマイチ体力と気力が湧いてこない。(iWeb の元データは 300MB 越えなんだが、かつて総量 5MB のレンタルサーバでサイト作成していたころがなつかしい)

このサイトの前身であるコスモスホームページのスタートは、1996年頃の “columbia.digiweb.com” だ。その後家庭内 Linux サーバ “OpenBlockS” を経て、“iTools” サービス開始とともにアップルのホスティングサービスへ移行、“.Mac”、“MobileMe” などですったもんだの揚げ句、またもや家庭内サーバへ戻る。…と放浪を続けてきたわけだが、そんな気が遠くなるような大昔のデータまで、この期に及んでいまさら再編集する気には到底なれない。

iDisk 上にまだ残っている旧ページも含めるといったいどれぐらいあるのか…、考えたくないなあ。ま、今しばらくは iWeb の出力するまことにきちゃないソースにも目をつぶって、お茶を濁すことにする。

「COSMOS M&S」と同様に、ドメイン名とかは変更がないので「www.hexagon-tech.com」を今後とも、ヒトツよろしく。

2012年02月某日 Hexagon/Okayama, Japan




[2012.02.04] Web Server 移行 Part 2〜より転載&加筆修正