2009年9月25日金曜日

統一されないインターフェイス

Mac OS X 10.6.1:Snow Leopard Build. 10B504 (QT 7.6.3)
and iTunes 9.0.1 (9)

Finder Icon
Finder は、Mac OS という名称さえも与えられていなかった時代から、Mac User にとってユーザインターフェイスの規範となってきた重要なアプリケーションである。

...、てなことを先日書いたのだが、どうもアップルはそう考えていないようだ。

スノレパを使用し初めてから、そろそろ1ヶ月近く経過する。

その後、オプションキー絡みの挙動であやしいところが何ヶ所か発覚しているが、新しく増えたサービスや他のショートカットとの兼合いもあるので、詳細は未確認である。

一例を挙げるなら、ファイルやフォルダを開くときにオプ+コマ+ダブルクリックすると、開く前にそれらが存在していたフォルダを自動で閉じてくれる機能があるのだが、なぜか開く対象がエイリアスに限り閉じてくれない。

また、ずっと以前(OS9 時代だっけか?)にはその逆の機能、オプ+コマ+タイトルバープレスで階層を駆け上がっていく過程で、スタート地点のウィンドウも自動クローズ、なんてこともできていた時代もあったが、現在のようにオプ+コマ同時押しだと階層が開かなくなってもう久しい。

仕方がないので、とりあえずコマンド+タイトルバープレスで階層が開いてからオプションを追加押し、そんな面倒なやり方にやっと慣れたと思ったら、コイツも効かなくなってしまった。

コマンド体系は直交している方が経験を生かしやすいし、理に適っていると思うんだが、ここらあたりはまだまだあやしい。(電車に乗ったら、行きと帰りで料金が違うようなものだな)

ファイルドラッグ時に、あとからオプション追加押しで移動ではなくコピーになる機能は働いているので、オプションキーの機能には問題がなさそうだし、もちろんキーボードの不良でもない。

いずれもレパではおけ〜の機能だが、はたしてこれはバグか仕様か?

情報ウィンドウのクローズボタンのみ、オプ+コマ+クローズボタンで一気閉めできないところも、いまだに修正されていないのでバグだと信じよう。

なにせ内部的に大きく変わったので、初期バージョンではいろいろバタつくのは致し方ないところではある。

ただ、そんな機能的な部分とは別に、もっと表層のインターフェイスにおいて、何かとっ散らかった印象を覚えるのだが、これは一体なんだろうと考えてみた。

アップデート当初の第一印象では、以前のレパがベータ版に見えるほど洗練された各機能とその軽快な動作も相俟って、完成品の域に達したかに見えた。

だが、長時間使用しているうちに多少その印象も変化してくる、いわゆるひとつの第二印象(一目惚れの落し穴)か?

Mac OS X の GUI の基調が、初期の Aqua から現在の Brushed Metal になってずいぶん時間がたつ。個人的には、クールな印象の Brushed Metal は気に入っている。




Brushed Metal vs. Aqua (Tool Bar & Scroll Bar)

本来主役であるはずの内容物を目立たせるという意味では、外装は地味であるほうが良い。そのおかげで、ウィンドウ操作の基本要素である、閉じる、仕舞う、広げるという3つのボタンが目立ってくる。

外装であるべきツールバーやそのボタン類、ウィンドウの外枠などにカラーを採用する場合は、必要最小限に留めるべきである思う。

識別という点では、あらゆるものを色や形などで区別させたい場合もあるだろうが、外枠で識別しようとすること自体に無理があり、内容物が目立たなくなっては意味がない。雑踏における看板の識別性と同じで、どんなに目立とうとしても派手なものが大半を占めるようになった時点で破綻する。

また、そんなところ目立たせてどうするの、という勘違いなものも世の中には多い。(で、これが売れる、だから多い)

ダイアログボックスの文字の背景にカラーだけならまだしも、グラディエーションを使用するような OS や、いまだにバカデカいカラフルなボタンを多用したようなブラウザなどは使う気がしない。
(↑もちろん、それだけが理由ぢゃないけどね)

基本はモノトーンが良かろうと思うのだが、できれば色彩だけでなくその形状にも統一感は欲しい。

アプリケーションが変わったからといって、似たような機能に対して外観や操作方法がマチマチでは使いにくい。

現状では、だいたいどのアプリでもツールバーにあるボタンや検索のための入力フィールドなどは共通で、迷うことはあまりない。アプリケーションによっては、アイコンに加えてテキストも表示することをデフォルトにしているものもあるが、ユーザがある程度新しい機能に慣れてくると、テキスト表示は必要なくなる。

また、テキストがないとその機能がわからないようでは、そのアイコンのデザインに問題があるわけで、そうでないとアイコンの意味はない。


スクロールバー(Finder)

前述の、とっ散らかった印象の要因というのは、主にスクロールバーとスライドバーにあるようだ。

iTunes では Brushed Metal にマッチした色彩のスクロールバーが採用されているが、Finder ではいまだに Aqua のままだ。(別に Aqua 自体悪いわけではないのだが、袴に靴は合わんだろう、または葬式にそのネクタイはまずいだろう、という意味ね。)

たしかに、色だけならブルーではなくグラファイトという選択肢もあるが、デザインはやはり Aqua である。

しかし、アピアランスなんぞほとんど選択肢も無いくせに、いまだに環境設定で一人前の席を取っているのもいかがなものかと思う。

Mac OS 8 でよっぼと懲りたのだろうが、形状はともかく色ぐらいはユーザの好きにさせろよな。そのほうがユーザの評価など気にせず、思い切った外観の刷新できるだろうに。だいたいアップルは、押しつけがましいくせに...。

本筋から大きく外れそうなので、この件に関してはいずれまた別の機会に....ということで。

Numbers にいたっては、起動直後の表示される「テンプレートセレクタ」では iTunes と同様のデザインだが、テンプレート選択後のメインウィンドウでは Aqua にもどるという、わけのわからない仕様である。

ま、なんでも一気にやっちまうとあちこちで炎上するから、徐々に徐々にということだろう。

そういえば、いまだに Finder では Safari と同様スクロール領域がない場合、スクロールバーを非表示にして表示領域を少しでも広げようとする、姑息なやり方をやめようとはしない。

Safari ではスクロール領域がないような短いページに遭遇することはめったにないので、それほど気にならないが、Finder ではそのメリットが体感できるのは Safari と同様にファイル名が文字として識別のメインになるリスト表示のときだけである。

カラム表示の時には、スクロールの必要がない場合でもしっかり領域だけは表示しているのに、なぜか、 アイコン表示では消えてしまう。

アイコン(それもバカデカい)表示では、5mm 程度の恩恵は誰もそれほど感じない。

本来、このような仕様は文章をメインに扱うテキストエディットでこそ採用されるべきなのだが、閲覧がメインのプレビューにはあっても、テキストエディットにはない。

おかげで、並び順序の設定がされているウィンドウはそのサイズ設定のために頻繁にリサイズを余儀なくされていた。

意味のない非表示をやめるか、せめてズームボタン(緑玉)をクリックした時ぐらい、スクロールバー領域も考慮したリサイズをしてはくれまいかと長年願っていた。(もちろん、ただ祈っただけぢゃなく、フィードバックに文句は言い続けていた)

今回、リサイズに関してのみスノレパ(10.6)において、や〜っとこさ正しい動作になるように修正されたようだ。\(^o^)/

スクロールバーを非表示する仕様になった最初の頃は、ズームボタンをクリックするたびにどんどんウィンドウ幅が狭くなっていた。

最後には、アイコン縦一列でバカみたいに細長いウィンドウが画面からはみ出していく様を呆れ顔で見ているしかなく、 サイズボックスは、画面の表示領域外の遥か彼方に...。

さて、どうやって元のサイズに戻したものかと途方に暮れたものだ。

結局、ズームボタンもアイコン表示以外ではまともな挙動であったので、表示モードをリストに変更(たしか当時は、まだショートカットもなかったような)してから再度ズームボタンをクリックという、非常に面倒な操作を強いられた。

もちろん、オプション+ズームボタンクリックという手もないことはないが、他のウィンドウもリサイズの影響を受けると、あとが面倒なのでやりたくはない。

その時は、こんなアホな仕様すぐさまフィックスされるわいと笑っていたが、細かい点においてまで完全に解決されるまでは、なんと長い時間が必要であったことか...遠い目。 ( º-º)

スノレパ(10.6)初出の時に気づくべきであったが、最後にズームボタンがまともに機能したのがいつだったかを忘れしまうぐらい大昔なので諦め半分、確認を怠っていた。

関係各位には、ここに訂正してお詫び申し上げます。m(_^_)m

...で、なんだったっけか?
おう、そうか、スライドバーである。

スライドバーに関しては、よりいっそう混沌としている。

アイコンサイズを調整するという機能では、以前からある「表示オプション」ウィンドウで採用されている目盛り(目安?)付きのスライドバーは、たぶんその表示領域の問題から採用されなかったのだろう。


Finder 二態(上:ツールバー無/下:ツールバー有)

しかし、Finder では同じウィンドウでありながら、表示モード(ツールバーの表示/非表示)によってデザインは微妙に違い、場所は大きく(上下に)変わるのでたいへん鬱陶しい。

ステータスバーは下で常時表示、パスバーは個人的には邪魔臭いので使用しないが、どうしてもというのならタイトルバーの直下あたりではまずいのだろうか?

次に、iWork ’09 の中ではよく使用する Numbers。コイツのスライドバーは、iTunes 8 までメインボリュームに使用されていたそれに近い。

Numbers と iTunes ではアイコン(プレビュー)のサイズ調整用のスライドバーは、ボタン(ツマミ?)のデザインが異なるだけでなく、方向(拡大/縮小)をあらわす表示まで違うのである。

また、iTunes 9 で笑えるのは、同期などの工程や進捗状況を表すプログレスバーである。どう見ても暫定的な雰囲気が漂っている。開発過程において気づかないはずはないんだが、iPod の発表に合わせるためによっぽど慌てていたのだろうと考えていた。


プログレスバーの怪!?
バーの中身と窓のサイズが合っていないように見えるのは、気のせいか?

ところが、9.0.1 になってもそのまま修正されないのは、どういうことだろう?
(ひょっとして気づいてないとか、いやいや実はこれが新しいデザインなのですわとか、それとも、iPod touch に搭載するカメラユニットの不具合で会社全体がひっくりがえっていたんでそれどころぢゃ…とか? まさかなあ…)

いずれにしても、iWork や iPhoto に代表される iLife のメンバーも含めて、統一感という意味においては、Leopard & iTunes 8 の頃の方がスッキリしていた。(と思う)

どのソフトもプレビューやアートワークの背景は黒またはグレーであり、それが内容物を引立てる効果が大きいと判断されたがゆえに採用されてきたはずである。(iPhoto、QuickLook などの背景)

しかし、現実には iTunes 9 のビデオのアイコン表示は白に戻され任意の選択(←便利な言葉)もできない。Finder では異なるデザインのスライドバーが、上や下に行ったり来りである。
どう見ても、Finder がユーザインターフェイスの規範となっているとは言い難いのが現実である。

たしかに、アップルからみれば少なくとも数字の上では
「そんな細けえこと、いちいち気にするバカは2割もいねえよ」
と、いうのが最近の傾向かもしれない。

【参考文献】
Apple Human Interface Guidelines :
Apply the 80 Percent Solution(80%の要求に応えよ)

しかし、8割以上の人は問題に気づいていないか、そんなことに全く興味がない人々の可能性だってある。

かつて Steve も引用していた、自動車会社フォード・モーターの創設者であるヘンリー・フォードの有名な言葉がある。

「車つくる前の市場調査なんぞ糞食らえだ、ヤツらはもっと速え馬が欲しいと言うに決まってらあ。」(←ちょっと意訳)

ま、製品発表後の調査までを数をかぞえただけでやってなけりゃ、そのうち何とかなるんだろうとは思うが...。

ほんとうに、だいぢょうぶかなあ?


(Mac OS Xフィードバック済)
2009年09月某日 Hexagon/Okayama, Japan

2009年9月15日火曜日

改善されないインターフェイス

Mac OS X 10.6.1:Snow Leopard Build. 10B504 (QT 7.6.3)

Spotlight Icon

全面的に書き直されようが、64ビット化されようが、相変わらず使いにくいのが Spotlight である。

ファインダの環境設定で「現在のフォルダを検索」を選択することで多少マシにはなるが、根本的な問題は解決しない。

一般的には、とりあえず検索語句を打ち込んで運良くすぐに見つかれば、ややこしい検索条件を気にすることなく気軽に使える。

そういう配慮から、現在のインターフェイスになったのだろうと推測するが、運悪く検索範囲に目的のファイルが見つからなかった場合は最悪だ。

検索範囲を変更しようにも「現在のフォルダ」でダメなら、「共有」または、ぶら下がっている全ての外部ドライブまで含まれる「このMac」という究極の選択を迫られる。

あのドライブとか、そのフォルダを指定しようとすれば検索条件の再入力が必要になり、ファイル種別やサイズ、日付などの設定をして発見出来ない場合は、それらの条件も再設定が必要になる。

「現在のフォルダ」や「共有」または「このMac」以外の選択肢として「その他」という、たったひとつの項目をどうして付け加えることが出来ないのだろう?

設定できる検索条件にしても、とてもスマートとは言えない。

たとえば、サイズで2MB 以上のイメージに絞って検索した結果には、なぜかリスト表示の時はファイルサイズは表示されない。[09.29:追記・訂正]

検索結果には、「変更日」や「作成日」もしくは「種類」までの情報でしかソートできず、ユーザが検索に使用した条件などは全く無視され、2MBのファイルも100MBのファイルもごっちゃまぜである。

それどころか「最後に開いた日」などという、余計な項目だけはしっかり設定されている。
検索機能がお粗末なせいで、ついさっき間違って開いたファイルが、検索結果の先頭に最優先で並ぶような結果を誰が期待しよう。

たががファイルサイズの範囲を指定するにも、最小と最大の2種類の検索条件を設定しないと絞り込みも不可能だ。(サイズ指定では、なぜかMB単位だけ MB] と表示されるのも Spotlight 登場以来の伝統となってしまった感がある)

また、 条件を変更するとその度に選択できる設定項目の内容が変動するのも、使いにくさに拍車をかけている。

デフォルト設定以外の検索条件を追加する画面などは、混沌の極みといってよいほど、ぐちゃぐちゃのまま何年にもわたって放置状態であり、分類しようという気などは全くないらしい。

【参考文献】
Apple Human Interface Guidelines :
Avoid Feature Cascade(機能の雪崩を避けよ)

まるで説明になっていない「説明」と称する項目がエリアの大半を占め、ユーザインターフェイスの何たるかを語るレベルにはほど遠い。

例)
属性:PostScript 名 → 説明:PostScript 名
属性:ISO 感度  → 説明:写真が撮影されたときのカメラの ISO 感度
属性:Spotlight コメント→ 説明:この項目の Spotlight コメント
属性:ファイル名  → 説明: ファイルの名前

といった具合で、
これが150項目近くにわたって延々と繰り広げられる様を、冷静な目で見ることができるだろうか。

この説明により、ファイル名がファイルの名前であったという事実に初めて気がついた人以外は、沸々と怒りが湧き上がってくるのを抑えるのは難しい。

設定項目が多いという点で類似の設定画面、「システム環境設定/キーボード/キーボードショートカット」内にある「サービス」項目に関するインターフェイスと比較すれば、何が問題なのかは一目瞭然である。

おそらく、このような悲惨な作業を二度としたくない人のために、検索条件を保存する機能を付け加える必要があったのだろう。

しかし、保存された条件も iTunes のスマートプレイリストやメールのスマートメールボックスのように、後から検索条件を確認したり編集することは全くできない。(この際、クエリーとは何かを理解しているかどうかは無関係である)[09.29:訂正]

適当な(デフォルトの)ファイル名などで保存しようものなら、後日なんでこんなもの保存したんだろうという混乱を招くだけだ。

それでも Leopard と違って、保存された検索条件の結果で示されるウィンドウ上部の検索欄に、追加の検索項目を入れて絞り込み検索ができるようになったのは評価に値する。
(ま、新たな検索と勘違いするレパがバカヤロー過ぎる、といえばそれまでだけどね)

ただし、この機能も注意しないと危ないワナが仕掛けられている。

絞込んだ検索結果を保存しようと、表示されている「保存」ボタンを押した途端に前回保存した検索条件に、何の確認もなく上書きされてしまうのである。

検索条件の確認/編集はできないので復帰するためには、あわてて TimeMachine を起動ということになり、あたかも TimeMachine の評価を上げるために入念に練り込まれたとしか考えられない仕様となっている。(上書きするならするで、一言あってもいんぢゃね)

[09.29:追記・訂正]
検索条件の確認および編集は、検索結果ウィンドウのアクションメニュー(歯車)アイコンから、「検索条件を表示」を選択することで可能でした。


関係各位には、ここに訂正してお詫び申し上げます。m(_^_)m

09.29:追記[
また、ファイルサイズによるソートについては「厳密」にはできないとは言えない。アイコン表示では、サイズやラベル項目の選択ができるからだ。

左:アイコン表示/右:リスト表示
ただし、ソートできるといっても、選択した時点でサイズの小さい順による並びのみで、逆順ソートにはできない上にサイズを確認するためには、ひとつひとつのアイコンを選択して情報を見るしかない。

参考:洗練と進化



当該の機能について表記された部分のスクリーンショット(09.29)

スノレパの機能紹介ページには明記されている機能であるから、いずれ対応するつもりなのか、それとも現状の半端な仕様ですでに対応済みというつもりかは全く不明。

なお、上記「Keep Arranged By」という項目は英語バージョンに切替えても検索結果のウィンドウには表示されない。これは、通常ウィンドウにおける表示であり、検索結果のウィンドウでは「Arranged By」と表示される。
(だいたい、なんで英語表記なのかというところもアヤシイ、本当にそんな機能があるのかという疑念も沸く)



左:通常ウィンドウ/右:検索結果ウィンドウ(英語)

いずれにしても、ファイルサイズを一覧表示できるはずのリスト表示では、 なぜサイズを表示できないようにしているのか全く理解できない仕様である。

たかがファイルサイズごときに、Tiger (10.4) 登場以来4年以上もかかるほど厄介な問題とも思えないんだか...。
]09.29:追記

Finder は、Mac OS という名称さえも与えられていなかった時代から、Mac User にとってユーザインターフェイスの規範となってきた重要なアプリケーションである。

古くから Finder と大きく異なるインターフェイスを採用してなお、現在まで生き残っているアプリケーションは少ない。それは、ユーザの経験が生かしにくい、延いては使いづらいと感じさせるからである。

内部的には、Spotlight も別アプリという見方もできるかもしれないが、一般ユーザの視点では(シャーロックとは違うという意味で) Finder の機能の一部に過ぎない。

最近はその Finder のインターフェイスが、他のアプリから完全に遅れを取っている。

Panther で変更されたアクア調からメタル調の外観、Leopard から実装されたカバーフローや、サイドバーのデザイン変更などは、 iTunes や Safari といったアプリケーションからのフィードバックであることは明らかである。

iTunes や Safari などは Windows 版もあり、Mac User しか使わない Finder に比べるとリサーチデータにも従来とは多少異なる要望や提案が含まれているのだろう。

また、対外的に影響を与えるユーザ数の多いアプリの方が、開発過程において優先されているのではないか、という想像もできる。

端的な例は、iTunes におけるリスト表示時のカラムコントロールである。

iTunes の場合、最右端の項目幅が極端に広く設定されエリア外に大きくはみ出していたとしても、ウィンドウの端にポインタを置いてサイズ変更ができる。逆にウィンドウエリア外に広げて、カラム幅を設定することもできるので大変便利だ。

もちろん、スノレパのファインダのように勝手にスクロールして、表示エリアに何もなくなってしまうようなマヌケな挙動はしない。

ところが、iTunes が何年も前に実現した機能であるはずなのに、今回の Snow Leopard においても実装されていない。
(iTunes やエクセルでお馴染の、カラム境界でダブルクリックによるサイズ最適化はやっと実現されたようだが。)

また、カラム行での右クリックで表示される表示オプションも iTunes の便利な機能のひとつであるが、Finder では未だに旧態依然とした別ウィンドウによるインターフェイスを引きずっている。(ツールバーの設定ではまだ甘いし、非表示の時は使えない)

それどころか、iTunes の美点のひとつであったウィンドウ上部のカラムブラウザを Finder に採用するなら話は解るが、Finder の横方向のみの使いにくいディレクトリブラウザのインターフェイスを iTunes にデフォルト設定させてしまうという本末転倒ぶりである。

ユーザインターフェイスの規範、という意味においては「いっそ iTunes をファインダにしてしまえ」という気さえしてくる。

確かに iTunes も数万曲以上登録すれば速度も低下するが、Finder と同様に 64ビット化されれば多少改善されるだろうし、メタデータの使い方は賢い開発者がなんとかしてくれるに違いない。(たぶん)

ファイルサイズの参照で待たされることは皆無だし、少なくとも現時点で検索という点においては iTunes の方が遥かにマシだ。

前述の参考文献「Apple Human Interface Guidelines」の表紙に書いてある “User Experience” の意味について、もう一度考え直せと言いたい。

かつて Spotlight は、Dock やアーカイブユーティリティなどと並んで、ファインダファミリーの一員として CoreServices の主要メンバーであった。

独立したアプリ(Spotlight.app)であった時代にもたいして改良もされず、使いにくさと醜さを持ったまま Finder (か、システムのどこかに)取り込まれてしまったようだ。

こんな結果を期待して、あの腹立たしい長時間にわたるインデックス作成作業を許したわけではないぞ!

と、思わず叫びたくなるのだが、せめてファイル名だけでいいから高速かつ確実な検索機能を追加して欲しいものだ。

(Mac OS Xフィードバック済)
2009年09月某日 Hexagon/Okayama, Japan

2009年9月12日土曜日

Snow Leopard 10.6.1 & iTunes 9

毎度、iTunes のメジャーアップデートの時は、目が点になる仕様変更が行われることが多いのだが、今回もその期待は裏切っていない。

以前にも、ジャンル名の表記について仕様変更された時にはあちこちで苦情が噴出したが、ディスカッションボードが祭りになったぐらいではアップルは気にしない。

前回も結局うやむやにされてしまったようなので、アップデートによる改善は、あまり期待出来ないかもしれない。

●現象:iTunes 9 でズームボタン(緑玉)の挙動がファインダと同様に修正された。おかげで、ミニプレーヤへの切替えがオプション+クリックしなければならず、ちと面倒。
○対策:ま、どっちでもいいので、あるがまま受け入れる。

[09.23, 29:追記]ver. 9.0.1 (9) で元どおりになった。
修正ではなく、単なるバグだったということかな?
しかし、ズームボタンの本来の機能は ver. 9.0 が正しい。従来の iTunes の動作が特殊なのであり、Mini Player への切替えはズームボタンを流用するのではなく、独立したボタンを設定するべきであろう。
(バグというなら、コッチこそ直せよな↓)

●現象:iTunes 9 にアップデート後、 Compilations フォルダ(英語表記)に変更されたことにより、コンピレーションアルバムが以前のフォルダと行き別れになる。
○対策:あるがまま受け入れる、または修正パッチでも探す。

●現象:iTunes 9 にアップデート後にビデオアルバムの背景が以前の見やすい黒バックから、鬱陶しい白バックに変更。設定変更不可。
○対策:あるがまま受け入れる、または修正パッチでも探す。

●現象:iTunes 9 ではカラムブラウザの位置がデフォルトで左側に変更され、そうでなくても足りない幅方向のスペースはより狭くなった。デフォルト設定変更不可。(いちいち手動で各プレイリストについて変更は可能)
○対策:あるがまま受け入れる、または修正パッチでも探す。

●現象:Safari で動画保存時、Spotlight 検索を使用すると QuickTime Plug-in が異常終了。 以降 Safari が制御不能。(要 Safari の再起動)
○対策:Spotlight 検索を使用せず、気長に修正されるのを待つ。

●現象:不具合ではないのだが、アクティビティモニタのメモリグラフ上の表記が減少する。4GB 実装のMacBook 13 (Late 2008) では、(たぶん)VRAMに256MB流用されるので 3.75GB となる。
MacBook Pro などの nVidia GeForce 9600M GT を搭載して、VRAMをメインメモリと共有していない機種では未確認。表記としては、こちらが正しいのだろうが、なんか損した気分。
○対策:我慢。悔しいけど、8GB 実装の MacBook Pro に移行する余裕などはない。

今回のアップデートでも、主要な不満点は改善されていない上にアプリが落ちる頻度は高くなった気がするのは気のせいかな?

2009年9月11日金曜日

写真撮影機能無しなの iPod nano

iPod nano には、なぜ動画撮影のみで静止画撮影機能がないのか?

New York Times: “Steve Jobs on Amazon and Ice Cream
by David Pogue: 09 September 2009


ニューヨーク・タイムズのデイビッド・ポーグ記者が、イベント終了後にスティーブをつかまえて、いろいろな疑問を尋ねたらしい。

iPod nano の筐体に収まるサイズで、静止画撮影に十分な解像度とオートフォーカス機能を持つセンサーが調達出来なかった、という理由で動画撮影のみの機能になったそうだ。

動画ならVGAサイズでなんとかなるが、写真となるといまさら30万画素では玩具にもならないということだが、よく iPod nano にそんな隙間があったもんだ。

また、iPod touch に、噂されたカメラ付きモデルが登場しなかったことについても尋ねている。

その理由として、 iPod touch は「ユーザからゲーム機と見なされている。最近ではアップルもそう考えているから、なるべく安くする必要があった」ということが述べられている。

個人的には、ゲーム機と見なしたことはないし、アップルもiPod touch をゲーム機として考えているという話は、俄に信じがたい。

別の質問では、「汎用デバイスの方がいずれ勝つと思う。」という答えもあるので、「売れている今は」という条件付きだろう。

最下位の8GBモデルは安いと思うが、価格を抑えるということについて考えるなら 64GB モデルの必然性はあまり感じられない。

確かに iPhone に比べると iPod touch にはスペース的な面では、余裕は少ない。
だが、1万円台の iPod nano にそんな隙間を見つけられるのなら、3〜4万円台の iPod touch の方が、コストの面でもカメラユニットが収まる程度のスペースは探し易いと思う。(スピーカも、だ)

今回のラインナップには、最も売れ筋になりそうな 16GB モデルの設定がないのも何かウラがありそうな気がするが、売切れたからないんだよ〜ん、...かもしれない。

う〜む、アヤシイ(←翻訳も)。

2009年9月10日木曜日

もうでた iPod

どうも、よく判らんなあ。

実装技術をアピールしたいのか、次期製品のためのテストケースなのか、その名前とは裏腹に iPod nano にそんなに腹一杯の機能を詰め込んでどうするんだろう。

ビデオカメラ、FMラヂオ、ボイスレコーダ、万歩計、...etc.

仕様には明記されていないが、スピーカとマイクも搭載されているらしい。筐体サイズはそのままに画面サイズは拡大され、よりバランスの悪いデザインになっていくような気がする。

写真にしても、動画にしても、撮影したデータを即座に転送出来る通信機能があってこそ、チープな画像にも価値を見いだすことができると思うのだが...。

通信機能を持つ iPod touch の方は、カメラ機能の搭載は見送られたようだ。はたして内蔵スピーカの音質が改善されたのかどうかは、実機を見るまで不明である。

絶滅が危惧された、iPod classic は先祖返りして160GB HDD 搭載となったが、新たな機能は奢られていないようで、とりあえずもうしばらく延命という扱いなのかもしれない。

そんな中、カラバリが増えた iPod shuffle の限定ピカピカモデルにはちょっと魅かれる。たぶん、カメラは搭載していないと思うけど。

詳細は、またのちほど...。

2009年9月7日月曜日

もうすぐ iPod

日本時間の10日頃には、新しい iPod ファミリーのランナップが発表になるらしい。

しかし、もうすでにあちこちから新製品の仕様に合わせたケース類が発表になっていて、カメラ搭載が既成の事実のような扱われ方である。

どうしても、カメラを付けたいんなら付けててもいいけど、もう少しましなスピーカ搭載も忘れないで欲しい。この際、S○NY の後追いと言われても我慢しよう。

まさか、カメラレンズ用の穴は実は低域用ウーファーの開口部だった...てなことには、ならねえだろうなあ。

2009年9月4日金曜日

Snow Leopard 続きなど

Mac OS X 10.6:Snow Leopard Build. 10A432
Mac OS X 10.6.1:Snow Leopard Build. 10B504

スノレパ(雪豹)の美点については商用各サイトで、これでもかとばかりに営業活動の一環としか思えないような提灯記事解説記事があふれているので、ここでは例によってイチャモンをつけてみることにする。

ただし、今回のバージョンアップは地べたに足のついた大変堅実な更新であり、不満点よりは満足な点の方が多いのだというフォローもしておこう。外観に変化がないことは長所であるべきで、そうでなければ元が悪いということになる。

ということで、
【仕様上の改良点】システム全般の高速化と機能強化
以上。

続いて、問題点に入る。

<Mac OS X:最近のトラブル>

解決された問題や、効果的な対策が明確になっている項目ばかりではないので、非常に散漫な書き方になるけど、とりあえず忘備録(備忘録?)みたいなものとして書いておく。

中には極々ローカルな問題や、設定または運用方法に対しての無知からくる勘違いもあるかも。ま、あまり参考にはならないかもしれないけどね。

[09.12:追記]気のせいか、10.6.1にアップデート後の方がアプリが落ちる頻度が高くなったような気がする。

【バグまたはトラブル】

●現象:iWeb でサイト公開後、ヒラギノ書体が太字になる。
(Leopard から引続き、ただし一度は直っていた)
○対策:暫定(とりあえず、未変更ページも含めてサイト全体を再公開)

●現象:FontBook でヒラギノ書体の表示名がアルファベットになる。
(Leopard から引続き)
○対策:FontBook を起動したまま、フォントファイルの三角移動。


だいたい、フォントフォルダを気にせずアプリのインストーラをかけると、Microsoft が119、Adobe が120ぐらいフォントを追加する。デフォルトの153-157前後に加えて、これだけ追加すりゃ重複の一つや二つあっても不思議はない。

現状ではフォルダに分類して管理しているが、以前はこれによるトラブルも多少あったし、同一階層による管理でも、ただ拡張子がないだけで重複というのもあったな。

フォント選択画面で日本語を選択しても、日本語以外が表示されている場合はフォント管理上問題があるといえる。以前は、「Times, Helvetica」程度は誤差の範囲だったが、スノレパでは正しく認識されていれば本当に日本語フォントだけに限定されるようになった。(ただ、めったに正しく認識されない)

●現象:iWeb でサイト公開時のエラー。
「MobileMe 構成サーバに接続できませんでした。後でもう一度公開してみてください。」という、メッセージが表示される。
何度やっても同じだから「後でもう一度」という言葉を信じてはいけない。
しかし、ファイル公開の準備の行程に入る前にいきなり出てくるので、ネット上ではなく内部の問題の可能性あり。
○対策:暫定(Leopard でサイト全体を公開後、再度同一ファイルをコピって Snow Leopard でサイト全体を公開)

09.07:追記[
こいつは結構再現性があるが、なにが原因かはいまだ不明。ただし、一度 Snow Leopard でサイト全体を公開後に発生した場合は、とりあえず保存だけしておいて、iWeb 再起動後公開するとできるようだ。
] 09.07:追記

●現象:iPhoto のアルバムが、iTunes および Front Row でのみ、表示されない。(Leopard から引続き←ローカルトラブルっぽい)
○対策:スライドショーを削除(←破損か?)

●現象:iPhoto のアルバムで最近の1ヶ月を表示させても3ヶ月以上前の写真まで出てくる。デフォルトの最近の12ヶ月だと30年以上前の写真まで...。
旧バージョンの iPhoto で日付を手動入力したものだが、2004年以降の Exif を持ったデータや、iPhone で最近撮影した写真もでも同じ結果だから、 iPhoto が悪いと思うな。(Leopard 以前から引続き←ローカルトラブルでもない)
○対策:なし(お手上げ状態)
写真の再読込み&アルバム再登録でもダメ。オプ+コマ+iPhoto 起動で表示される「再構築」をフルセットでやってもダメ。

●現象:Safari 4 で動画再生時、ダウンロードのプルダウンメニューが表示されない。(Leopard から引続き← Safari 4 の仕様か?)
○対策1:暫定(アドレスバーをアクティブにしてから option + return)
○対策2:暫定(ダウンロードウインドウを開いて、アドレスバーのURLをダウンロードウインドウにドラッグ)

【仕様上の問題点】

09.08:追記[
ファインダが全面的に書き直された割には、ウィンドウ表示関係のバグは修正されていない。並び順序の設定がされていると、未だにスームボタン(緑玉)はスクロールバーの表示/非表示を計算に入れないリサイズを行って憚らない。

だいたい、ツールバー非表示の時にステータスバーを上に表示するぐらいならそのまま下に残しておいた方がマシで、どうもウィンドウ最下部に何もないのは気持ちが悪い。Safari のステータスバーだって下にあるんだから、統一してもバチは当たるまい。

表示オプションを別ウィンドウで出したままというのも邪魔になるだけだから、現在の設定を表示している部分をクリックして切り替えるか、サブメニューで設定変更出来るようにはならないものか。(ツールバーのギヤアイコンからの設定機能には限りがあるし、非表示の時はどうしようもない)

ウィンドウ周りの表示設定には、サイドバーも含めて独立した表示切替えがあって然るべきだろう。(せめて、Panther のようにサイドバーはアイコンのみの設定が出来ると良いのだが)

ファインダでのアイコン表示は最大512 ピクセルまで拡張されたが、ハッキリ言って現在の表示設定ではあまり実用性はない。

もともとアイコンなんだから当たり前の話だが 512×512 の正方形が前提で、縦長が多い文書や横長(ワイド)が大半の写真を表示しても上下または左右に無駄な余白がつく。

結果としてひとつのウィンドウで表示出来る書類の枚数は限られ、24インチ画面をフルに使ってもせいぜい6枚程度で、13インチだとかなり悲惨なことになる。

一応実用的なのは256ピクセル前後だが、スライドバーにはグリッドはおろか、ガイド目盛りも数値表示もないのでピッタリ256というのも難しい。おまけに、ツールバー表示/非表示で下だったり上だったり、というのもまことに鬱陶しい。

以前の最大128ピクセルの時は、スライドバーを右端いっぱいにしておけばそれでよかったのだが、だいたい実用サイズを行き過ぎておっと、ということになる。

ま、適当でいんぢゃね、ということなんだろうけどね。

折角の拡大表示機能を生かしきれていない背景には、前述の余白とファイル名の表示領域が各画像の間隔を必要以上に広くしている、というのがある。

このサイズのアイコン(と呼ぶべきか?)になると、ユーザの主眼はファイルの内容にあるのだから、必ずしも律義にファイル名を表示する必要はあるまい。

クイックルックのインデックスシートのようにアクティブなファイルのみ、その余白または画像のエリア内にファイル名を表示して、各アイコンの間隔をできるだけ詰める工夫が必要だろう。

動画に関しては、結構賢い。アイコン表示で再生途中からクイックルックに移行しても、再度先頭から再生というおバカな仕様ではなく、ちゃんと続きから再生(逆もまた真)になるという気合いの入れようだ。

ところが、PDF 書類や動画には表示されるページボタンや再生ボタンのようなオプションは、一般書類には全く無いしフォルダに関してはなんの芸もない。

せめて、クイックルック用のボタンぐらいは付けて欲しい。スペースキーを叩けば済むことだが、マウスで出来ることはマウスで完結するべきだろう。

しかし、アイコンもこれだけデカイとクイックルックの有難みも薄れるなあ。
] 09.08:追記

●仕様:主要 iLife ’09 アプリケーションが64ビット化されていない。(その結果速度が改善されていない)
○対策:もうしばらく我慢

●仕様: メールからのアドレス帳参照において、グループをダブルクリックでグループ内のアドレス(各カードで選択されたもの)すべてを宛先欄に展開できない。
○対策:とりあえず個々のアドレスをクリック(グループごとドラッグすると、たまにメールが落ちる)

アドレスブックに関しては Mac OS X 登場以来、標準的なテキスト編集のルールからかけ離れた仕様になっているが、どうもこいつを根本的に改める気はないらしい。

[09.10:訂正]なんと、修正済みでした。大変失礼いたしました。m(_^_)m

09.10:追記[
文字列の中間にカーソルをいれて下に引っ張ると行末まで、上だと行頭までの選択というのが、テキスト編集の基本的なルールであるはずなのに、アドレスブックでは長らく守られていなかった。再度確認すると10.5.8 では直っていないので、雪豹で修正されたようだ。しかし、いったい何年かかったのだろう?
]09.10:追記

メールアプリのデザインもそうだが、既読の山に埋もれた未読メールを小さな「未読マーカ」だけで識別させる、劣悪なインターフェイスも Mac OS X 登場以来なんら改良されていない。

いまさら CyberDog を引き合いに出すのも気が引けるが、せめて既読メールの非表示機能ぐらいはあって然るべきだろう。

●仕様:アドレスブックで全角文字入力時、EGBridge Universal 2 を使用した場合、挿入ポイントを指定できない。(どこを選択しても、文字列最後尾に入力される)
ことえりでは問題なし
○対策:既に会社がないので、とりあえずことえりでがまんがまん。

しかし、 EGBridge がトラブるのはイタイ。なんとかアップルに版権とソースコードを買い取ってもらって、ことえり2として復活してほしいものだ。(→エルゴソフト)

09.07:追記[
仕様と呼ぶにはあんまりな現象だが、Finder 上でファイル名選択・編集時、ダブルクリックで文字列の選択が出来ない。一文字選択になり、トリプルクリックは行(またはすべて)の選択になってしまう。

テキストエディットなどでは以前と同様に、区切り記号やスペースなどまでの文字列選択が可能なので、たぶんバグであると信じたい。

ついでに、ウィンドウ操作についてもイマイチなところがある。

伝統的に複数開いたウィンドウを閉じる時、オプションキーを押しながらクローズボタン(赤玉)で、ファインダ上のウィンドウを全て閉じることが出来るのだが、情報ウィンドウのクローズボタンに限りオプション+クローズが効かない。

ショートカットでの同様の機能である、オプション+コマンド+Wでは可能だし、情報ウィンドウ以外のウィンドウにあるクローズボタンでは、オプション+クローズは有効であり、情報ウィンドウも一緒に閉じる。

これはいったい、どういう仕様なんだろう?

もひとつ、ついでにリスト表示でのアヤシイ挙動。

複数ファイルを選択する時、リスト表示ではアイコンやファイル名などの各項目以外の空間部分からドラッグすることで選択出来ていたが、ドラッグの先頭ファイルが選択されていると、そのファイルの移動になってしまう。

一度、別のファイルを選択してからのドラッグでは可能だが、ワンアクション増えて面倒だ。リスト最右端に空白領域があればそこからの複数選択は可能だが、ファイル名の長さや表示項目の数によってはいつも空白とは限らない。

ま、もっと前はリスト表示でもアイコン表示と同様に、エリア指定による選択が出来ていた時代もあったのだが、もうずいぶん前のような気がする。

いずれにしても、マウスを持つ「手が覚えている機能」を気紛れで勝手に変えないでもらいたいものだ。(これが仕様ならバカヤローとしか言いようがないが、バグなら、さっさと直せ!と、言っておこう)
] 09.07:追記

●仕様:入力ソース切り替え時、コマンド+スペースを使用すると、画面中央にモードが表示されコマンドキーから指を放さない限り変更しない。
○対策:キーボードショートカットの入替え(オプ+コマ+スペースとコマンド+スペース入替えて、ひらがなとカタカナのみ表示)
●現象:iTunes 8 でブラウズ時の iTunes Store へのリンク矢印を非表示にできなくなった。(設定項目が無い←もともとなかったかも?)
○対策:荒療治=以下の Terminal コマンド実行
“defaults write com.apple.iTunes show-store-arrow-links -bool FALSE”

常用している TinkerTool ver. 3.96 (090825) でも、 現時点では設定項目がないので、最もマックらしくない所作であるターミナルコマンド実行という、荒療治に頼るしかない。ま、その他のアプリを全部試した訳ではないので、もう少しスマートなやり方はあるかもしれない。

●仕様:システム環境設定/言語とテキスト/書式内のカスタマイズ項目において、日付の区切り記号を変更する場合、全ての項目を別々に変更しなければならない。
○対策:なし→忍耐と寛容

仕様の中でも、書式に関しては根が深い。

(例1)スラッシュをピリオドに変更する場合
(例2)一桁の時刻表示の先頭にゼロを付けて、一覧時のケタずれを防ぎたい場合
(例3)12時間表示から24時間表示に変更する場合

また、時刻書式設定画面では例として19時8分9秒が使用されているが、これでは現在の設定が時刻の先頭にゼロが付いているのかいないのかわからない。

カスタマイズボタンを選択する前は 0:34 が採用されているのになぜ設定する時には19時8分9秒なのか。0-23 または、00-23 を選択しても表示されるのは19のままで変わらず。

この酷いインターフェイスは Tiger(10.4)で改悪されて以来、4年以上にわたって放置されている。

それどころか、スノレパでは何を勘違いしたのか、それを縦いっぱいに展開して見事にバカ丸出し状態である。だいたい上から短・中・長と来た後がなんで「すべて」なのか?

「すべて」の項目を変更することにより、全ての項目に変更が適用されるなら本当の意味での「すべて」なのだが、実際は「長」よりも長い「超長」に過ぎない。(曜日の設定が増えるだけね)

普通に考えれば、12時間表示か24時間表示の選択や、表記上桁揃えのためのゼロを先頭に付加するか否か程度の設定ごときは、いずれもラジオボタンまたはチェックボックス一発で済むことだ。

ユーザが何をしたいのかを理解せず、設定項目で出来ることをただ並べただけの間抜けなインターフェイスを、これだけ長期にわたって改良しないのはいったいなぜなんだろう。
(何度もフィードバックには、投稿したんだけどね)

オリジナルの英語表記が International から Language & Text に変更になったからといって、バカ正直に日本語表記まで「言語とテキスト」にかえる必要はないだろう。

もともと、International だって国際的なとか、 国家間の、国際関係の、という形容詞だ。名詞形の場合複数の国にまたがる公式機関名になってしまうんだが、これを「言語環境」としたのはその設定が持つ意味に配慮した「名訳」であったのに、どうしてわざわざ変更したんだろう?

これこそ、無意味で無駄な変更でユーザを混乱させるだけの、おマヌケローカライズといえる。

システム環境設定の画面全体を見渡してみてもわかるが、「Dock」や「Spotlight」「MobileMe」などMac OS 独自のオリジナル名は英語表記のままで、マウスやキーボード、セキュリティなどの一般名詞的な設定項目については、カタカナまたは日本語表記というように、わりと一貫性はない。

ま、アピアランスを外観、アカウントを権限、Bluetooth を青歯、TimeMachine を時間旅行装置と表記されても、鬱陶しいだけだが....。

などなど、良い点が増えれば増えるほど、いまいちな点が目立ってくる。

ちなみに。アプリケーションフォルダの人事異動も多少行われたようだ。Exposé と Spaces、AppleScript エディタ、などは QuickTime Player 7 と共に「ユーティリティ」フォルダに左遷され、フォルダをすっきりさせることに貢献している。

しかしもうすでに2年近く、一般に対してお披露目期間は終わったはずなのに未だに Front Row と Dashboard が、アプリケーションフォルダの上座にエラそうに鎮座しているのは、いったいどういうわけだ。iSync なんぞは「お前は、そこにいて何が出来るんだ?」と、言ってやりたくなる。

今回のバージョンから、PPCは完全に見捨てられたようだが、「Rosetta」と「QuickTime 7」については執行猶予があたえられたようで、必要な方はクリーンインストールの場合オプション項目で選択することをお忘れなく。

(Mac OS Xフィードバック済)
2009年09月某日 Hexagon/Okayama, Japan

2009年9月3日木曜日

Snow Leopard

Mac OS X 10.6:Snow Leopard Build. 10A432

しばらく iPhone ネタが続いたが、ひさびさの Mac ネタ。

8月28日の発売開始日に速攻でゲット、あらかじめフルバックアップをとってあった MacBook の内蔵 HD にお約束の初期化インストール。

Application Enhancer、SIMBL、コンテキストプラグインなど、かなり犠牲者も出たが、そのうちなんとかなるだろう♪。アプリやデータを戻すときにゴミ掃除をしつつ、3日ほどかけて従来の環境まで再構築を完了。

なかなか、快適である。

毎度、Mac OS のメジャーバージョンアップの時には、クリーンインストールするので結果として大掃除になるのだが、おかげでキビキビした動きに復帰して、まるでアクセラレータでも奢ったような気分になる。

しかし今回の速度アップは、従来のアップデート時よりはるかにその効果が大きい。主要なアプリが 64 ビット化されたことによるものらしいが、各部が非常に洗練された感じであり好感が持てる。

前回のような見た目の派手さはないが、いわゆる地道なアップデートであり「精進」とか「研鑽」などという、ちょっとカタい表現がお似合いの更新だな。

裏を返せば、「それまでの豹は、雪豹のベータ版だったんぢゃねえのか?」という気さえしてくるが、非常にリーズナブルなアップグレード価格もそれを裏付けている。(ウラのウラ?)

ま、それでも「相変わらずの部分」があちこちに見受けられるのも事実だ。現に iLife ’09 の主要メンバーである、iWeb と iTunes に早速問題発生。

ま、イチャモンをつけるのはいずれおいおいに。

....ということでヒトツよろしく。