2014年11月16日日曜日

マンフロットミニ三脚&ベルキンエクスプレスドック

毎度お馴染、ネタに詰まったら機材ネタである。

なんと、11月に入って初めての更新で、我ながら怠慢にも程があるとは思う。いずれその言い訳をネタにした、雑談も書いてみようと考えているのだが、…。

先月来、溜まってしまった写真の在庫一掃処分も兼ねてやろうという魂胆もあったりするので、今回はとりあえず新規導入機材に絡めた雑談だ。

巷では、売れているのをいいことに 10% にもおよぶ iPhone の値上げという暴挙も、平気で行うアップル。あたかも円安を反映したフリを装っているが、その他の製品価格に変更がないところをみても、儲かるところから取ってやろうという狡猾さがミエミエだ。

ところが、なぜかそれほど話題にもなっていないのが、如何にも胡散臭い。為替相場のことなど良く知らないが、要するに日本の iPhone ユーザは、アップルやマスメディアに嘗めるられている証に違いない。

それにに比べりゃ、iPhone と同じ中華の輸入品でもお勤め品価格は、比較的安定している。

アマゾンの価格も多少の変動はあるにせよ、少なくとも写真機材においては、消費税改定前に比べても下がっているモノが多いぐらいで、これこそが真っ当な競争であると思う。

ま、そんなこたあどうでも良いのだ。こんなところでいくら吠えたとしても、どうなるもんでもない。

今回購入したのは、写真機材として以下の2点。
◎マンフロットミニ三脚(Manfrotto PIXI:MTPIXI-WH)
◎スマートフォン用ホルダ(AB HOLDER II:ABH5596)

また、iPhone 6 Plus 用に充電スタンドが1点。
◎ベルキン iPad 対応エクスプレスドック(Belkin Express Dock for iPad:F8J088bt)

いずれも、Amazon アソシエイト・プログラムに対する人道支援の賜物であり、この場を借りて厚く御礼申し上げる次第である。


ミニ三脚といえば、記憶は定かでないが、以前から使っていたのは SLICK のテーブル三脚がある。たぶん購入は前世紀と思われるが、あまり使いやすいとは言えない代物だ。

だが、未だにモデルチェンジを重ねながら販売されているらしいので、一定程度の需要はあるのだろう。

その機構上、何の工夫も見られない旧来からある同社のお勤め品三脚と同じで、ただ単に足を短くしただけの製品である。良く言えばシンプルな構造だが、その割には持ち運びのことなどあまり考えられていないので、専ら室内の物撮りに使用していた。

だが、センターポールを倒して自在なアングルが可能なマンフロットの三脚(190CXPRO)購入してからは、屋外用のベルボン(CX 440)と共に、物撮り用としても使用頻度は極端に下がっていった。

現在では、物撮り専用機(E-620/E-410)の置き台として、卓上で余生を送っている。

また、以前気の迷いからテーブル三脚の後継として購入した、マルチクランプポッド(CX-3000BK)というのがあった。

メカメカしく複雑そうな外見から、凝った使い方が出来そうな気がして、衝動買いをしてしまった。実際に手にしてみると、クランプになるという触れ込みの脚部機構など、こんなもんでぜってえ締まるわけねえだろう、というお粗末な構造である。

その上、重たいだけの見掛け倒しで、全く使い物にならないロクでもない製品だった。結局、一度か二度使ってみたものの、恐ろしく使い難いだけでなくカメラを落下させてしまう可能性もあったので、早々にお蔵入りさせた方が無難であると判断した。

購入当初、己の選択に腹が立ってそれ自体を無かったことにしてしまったが、今回は価格の割にまあそこそこの満足感も得られたので、こんな話を書いている。

iPhone 用のホルダとしては、ネットでは有名な(?)上海問屋の携帯電話用三脚固定ホルダ(DN-100CC)という製品を使用していた。

何よりも価格が安いことが魅力で、通販での購入時も送料の方が高かったぐらいだ。それでも五百円もしないから、断腸の思いで送料負担した記憶がある。

たが、あまりにもシンプル(またはチープ)過ぎて、これまた使い勝手が良くない。シッカリ締めつけたつもりでも、使っているうちに緩んでくるので落下の心配が常にあった。

iPhone や軽いカメラの場合は、ネジで締めつけるタイプより、多少角度がズレても追従するスプリングのテンションに頼る方が、むしろ安全であると感じた。

また、DN-100CC には三脚用のネジ穴(UNC1/4)が一箇所しかない。iPhone を被写体に正対させ見やすいアングルに設置しようとすれば、どうしても凝った雲台が必要になる。

ま、凝った雲台には不自由していないが、持ち歩く機材が必ずしもフルセットで万全の態勢ばかりとは限らない。時にはお手軽に使いたい、という要求もあった。

AB HOLDER II は、外形もスクエアなデザインで、エッジのシャープな iPhone 4〜5s までのシリーズとベストマッチな雰囲気もあって、個人的な好みに合っていた。その点においては、見た目上見事に外した感のある iPhone 6 に合わせたような製品は(あるのかないのか知らないが)、あえて探しもしなかった。

この製品(ABH5596)は、取付けサイズが55〜96mm という、大変分かりやすい型番となっており、幅 58.66mm の iPhone 4S から、77.8mm もある iPhone 6 Plus にも対応している。

で、前述の組合せとなった次第。実際に運用してみた印象も、購入前の期待を大きく裏切ることはなかったので、この AB HOLDER II と、ミニ三脚(Manfrotto PIXI)の使用感などを書いてみる。

いずれもカラーは白を選択したので、この点においてもゴールドカラーの iPhone 6 Plus より、 ホワイトカラーの iPhone 4Sの方が見た目の相性は良い。

製造は当然中華であるが、パッケージには Made in China ではなく Made in P.R.C. と表記されているところが、何となくセコイ気がする。(People’s Republic of China の略らしい)

AB HOLDER II 自体は35g 程度と、殆ど重さというほどのものはないし、 iPhone をセットした時に背面だけでなく、下方向にも三脚用の穴がある。

したがって、簡易的な自由雲台を装備しながら、約200g しかないミニ三脚との組合せで、携帯性にも優れるだろうとの判断である。(重量は、いずれも我家の料理秤による実測値)

この三脚に付いている、というか一体型の雲台なんだが、一般的なボール雲台のような 90度ローテイトできる機構みたいなモノはない。傾けても、せいぜい35度程度までだし、開脚角度も選べるのは一つだけだ。

簡易的なという理由は、機能の少なさも然る事ながら、そのロック機構と操作法にもある。

ロック/アンロックはノブではなくプッシュボタンで行い、押している間だけフリーで調整が出来る。その機構上、固定力には大きな期待は出来ないが、DP Merrill 程度の軽量なカメラや iPhone にとっては充分だろう。

最初ちょっと気になったのは、ボタンを押してもスムーズにロックが解除されない点である。ボタン自体も、それなりに指に力を入れないと押し込めない程の抵抗力をもった、スプリングらしきもので固定されている。

ただ、一杯に押し込んでも、ヘッド部分を持って積極的に動かそうとしない限り、そのままそのポジションを維持しようとする。悪く言えば少し引掛る感じがあり、ネットでの評価では、この点をマイナスとしているものも見受ける。

だが、実際に使ってみると不用意にカックンとお辞儀をすることが少なく、わりと実用的なのだ。

メーカの製品情報にも、そのような機構上の解説も見当たらない。はたして、そういう機構として設計されているのかは不明だが、結果的に使い勝手の良さに貢献していることは間違いない。

また、ヘッドが完全にフリーになるポジションがないこともあって、カメラを取付ける時にやり辛いなどという評価もある。

個人的には、その程度のことで機構を複雑にするぐらいなら、シンプルな方が遙かにマシだと思う。この程度のサイズのミニ三脚なら、カメラを逆さにして三脚本体の方を回しゃあ済む話であり、取付取外しが面倒なら、クイックリリースクランプでも付けりゃいい。

なんでもかんでも、やたら道具に機能を欲しがって、自分で工夫をしようとはしない連中というのは、何処の世界でも変わらないものだという気もする。

たぶん、前述のマルチクランプポッド(CX-3000BK)などは、そういう要求から出来上がった製品に違いない。それが評価基準の異なる層には、意外と支持されている所以かもしれないな。

実はマンフロットの製品に決定する前には、サンウェイフォトの新製品もちょっと気になっていた。それは、卓上三脚(Mini aluminum table tripod:T1A10)というもので、同社としては三脚市場へ参入する最初の製品である。

ぶっちゃけ、Really Right Stuff (RRS TFA-01)  のパチモンなんだが、たかがミニ三脚ごときに1万円以上も出せるものかと思うので、オリジナルはどうでもいい。

ヘッド部分には雲台が無い分、マンフロットよりも軽く(171g)、手持ちの小型自由雲台(Sunwayfoto FB-28i)との組合せで使ってみたいと考えていた。

しかし、未だ国内の流通には(どころか、世界中何処にも)登場しておらず、ネットで検索しても価格が US$33.00 であることぐらいしか情報がない。

ただ、iPhone 用としては手持ち品の流用とはいえ、雲台も含めた合計価格を考えれば甚だ過ぎる組合せになる。ここはひとつ、雲台まで組込まれてお買い得なマンフロットの方が、正味であろうと判断したのだ。

基本形のブラックモデルは、すでに販売開始から1年以上が経過しているので、総合的な評価に対する情報には不足しない点も、納得して購入する手助けにはなる。

ただ、材質がアルミであるはずのこの製品についても、オフィシャルサイトではステンレス製という表記も見受けられ、ブラックモデルの製品紹介動画の中でも、ステンレスであることに言及されている。

製品重量も 230g 説と190g 説が交錯しており、ひょっとするとブラックモデル、または初期ロットはステンレス製であったのかもしれない。

アマゾンの製品スペックなど、同じページ内に両方の表記があったりするので、まことに紛らわしい限りだ。(オフィシャルサイトでもそうなんで、必ずしもアマゾンの所為ではないが…)

毎度この手の情報は、実際に手にしてみるまで判らないというのも困ったもんだが、まあミニ三脚の材質なんか、どっちでもそれほど拘らない人の方が多いだろう。

前モデル(Manfrotto MTT2-P02)に比べて、デザイン的にはかなりファッショナブルになったと思う。また、それ以上にあまり評判の宜しくなかった雲台部分に、新しい試みが搭載されたのが最大の特徴だろう。

それが、ヘッドのロック/アンロックなどボタンで十分、ネジやノブなんか要らねえぢゃん、と言わんばかりの斬新な機構というか、思い切った割切りである。

前述のカックン防止機能も、見た目のイタリアンなデザインからは想像しがたいので、単なる当たりの悪さである可能性も否定できない。しかし、ボールの表面もギザギザが目視でも確認できる仕上げになっている点など、あえてそうしているようにも見える。

取り立てて、何も凝ったことが出来るわけでもないのだが、幸い DP Meriill での使用でもミニ三脚として不満はない性能および機能を持っていることが、今回の検証でも実証された。

だが、間違っても長大重厚な望遠レンズの付いた一眼レフなどは、端っから相手にしていない製品であることも忘れてはならない。

いずれにしても、テーブル三脚に何を求めるかによって、その評価も分かれるところだろう。個人的には、三脚屋の雲台に過大な期待は禁物であると考えているので、これはこれでアリかなと思う。

ちなみに、ベルキン iPad 対応エクスプレスドック(Belkin Express Dock for iPad:F8J088bt)は、iPhone 6 Plus 用に調達した充電スタンドである。

従来、iPhone 5/5s 用として同社のケーブル一体型ドックスタンド(F8J045bt)を使用していたが、無用にデカくなっちまった iPhone 6 Plus を載せるには少々心もとない。

なにせ、ドックに載せたままで画面をタップしようものなら、後ろにひっくり返りそうになる。これではいささか使い難いので、iPad 用に販売されているものを流用することにした。

iPhone 用と同様に、Lightning コネクタ互換のケーブル一体型の充電スタンドであり、iPhone 用と異なる機能としては、コネクタ部分の高さ調整機構がある。

まあ、無くても困らないけど、あっても邪魔になりはしない、という程度に考えていた方が良かろうと思う。それよりも、サイズが一回り大きくその分重量もあるので安定することが最大の特徴であり、今回の主目的もその点である。

ここの製品、どれも背面が接する(ことになっている)背もたれ部分と、コネクタの間が少し広くなっている。そのせいで、iPad や iPhone を載せたときに隙間があり、見た目も少々不安定な感じがする。

だが、逆にケースやカバーを付けたまま充電できるメリットもあって、何事もキチキチより少々ユルめの方が汎用性が高いように思う。

外装はアルミで、そのデザインも Mac の側に置いておくことを十分に許容できる範囲に収まっている。見た目より価格や機能の点を優先するなら、もっとマシな物も探せばあるに違いない。

しかし、あまり思いつきで付けてみただけのロクでもない機能を欲張るより、シンプルでちょっと足りないぐらいの道具の方が、結局長きに渡って使えているようだ。

ただし、機能としてのデザインに関しては、シンプルに持って行く過程で熟考されることが肝要であり、十分に検討された結果のシンプルさであることが必要だ。ただただ、チープなだけの製品では、早々にお蔵入りとなってゴミが増えるだけである。

そんなわけで、他社製に比べるとあまりお安くもないのだが、iPod の時代からベルキンの製品は長らく愛用しているモノが多い。

もちろん、全くのハズレも皆無ではないので、購入前には良く吟味する必要があるのは、同社に限ったことではない。

使用開始と同時に、新たに購入したことさえほとんど忘れている。ごく当たり前に Mac の横に鎮座して、帰宅後は常に iPhone が載っている。

そんな存在だが、デザインや機能のマッチングというのは、そういうもんだろうと思うのだ。

前回の定点観測みたいに、やっつけ仕事にならぬよう、今回は公開までに結構時間をかけてみた。が、結果的にはたいした違いにはなっていないところが、ツライな。


…ということで、今更だけど今月もヒトツよろしく。
2014年11月某日 Hexagon/Okayama, Japan

http://www.hexagon-tech.com/
[2014.11.16] マンフロットミニ三脚&ベルキンエクスプレスドック 〜より転載&加筆修正
なお、本家には余談と写真も多数貼ってあるので、こちらもヒトツよろしく

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