2015年4月9日木曜日

耐用年数

全てのモノには、寿命がある。

ここでいうモノとは、いわゆる生きモノではなく機械モノのことであり、生命の神秘などについて語るつもりは更々ない。

一般的に耐用年数と呼ばれるものだが、身近にある物でも、皿やガラスコップの類いにまで言及すれば、アクシデントによる破損でもない限り、数千年〜数万年単位のモノさえある。(たぶん)

その機能という点においては、多少欠けていたとしても実用性にそれほど影響はないので、耐用年数は永遠といっても良いぐらいだ。

だが、機械モノの場合は単純な機能に留まらないので、設計上の基本的な機能が失われるまでが、耐用年数といえるだろう。

我家の旧型 Mac や NeXT のように、設計上の機能が失われても尚、置物として存在し続けるモノも無いではない。ま、捨てるに捨てられないタダのゴミと等価でしかないのだが、…。

自動車の場合、基本的な機能は言うまでもなく、走って曲がって止まることである。

近年、その基本機能の動詞には全て、快適にとか安全にという副詞で形容されることが必修となっている。どちらかといえば、基本機能より重視される傾向が強い。

それはミニのように、走って楽しいや曲がって面白いよりも、ましてや止まってよかった…、などに至っては、車としての価値は認められない風潮がある。

安全という旗印の基に、追突防止機能や車線維持機能など、およそ運転という行為を人間には任せておけないという自動車メーカの思惑が、その機構をどんどん複雑化して、自動車の耐用年数は短くなる一方である。

ぶっちゃけ、我家の自家用車達にはそんな凝った仕掛けがあるわけでもないので、ただの世間話に過ぎない。

仕事場のエアコンは、その寿命を終えて既に久しいが、それでも車の方には冷暖房の設備ぐらいは完備している。暖房はさておき、ミニでは滅多に冷房の機能を使用することはなく、来賓の送迎など、どうしても必要な場合は専らポロの方が担っていた。

一応ドアも4枚あるし、自分では座ることもない後席の居住性という点において、少なくともミニのリヤシートに無理やり詰込まれるよりはマシだろうというのは、実際に乗ってみなくても想像できる。

しかし、不幸の連鎖というものは中々断ち切れないようで、パワーウィンドウ関連の修理が終って戻ってきたポロのエアコンが、ついにその寿命を迎えた。

以前から、ガス抜けによる冷房能力の低下は懸案事項になっており、夏場を迎える前には、ガスの補充が恒例になっていた。

根本的な修理に掛かる費用を考えると、そんな付焼刃的な対処療法も致し方なしではあったのだが、まいっかで済ましていたツケがここにきて一気に回ってきたようだ。

エンジンや足回りに関しては、必要と思われる手間と費用は少なからず掛けており、初年度登録から14年程経過した VW Polo Plus (6NAHW) も、まだまだイケるはずと考えていた。

一方では、使いもしないのに重たく邪魔んなるだけのエアコン、いつ降ろしてやうかと考えていたミニだが、それは営業車のポロの方にあることで、イザとなったらという逃げ道があったから、と言えなくも無い。

それにしても、腹が立つのはワーゲンのディーラー連中の見立ての悪さである。

先月、大枚はたいて7回目の車検を通したばかりの車に対してその費用以上の、現状における車両査定価格を軽く上回る修理見積を平気で提案できる神経には、恐れ入るばかりである。

車検前に、エアコン関連の点検も申し出ていたにも拘わらず、車検を通ったわずが一ヶ月にも満たない時期に、それも以前からトラブっていたウィンドウ関連の再修理がキッカケで発覚した、いわば見落としといっても過言ではない為体である。

そんなことなら、今回の車検は諦めて代替案を検討した可能性もあった訳で、今さら何をぬかすという不信感ばかりが沸立ってくる。

正規ディーラーの場合、だいたい十年以上経過した年式の車に対しては認定中古車としても適用外となる。そんな客は、客としても適用外と見られることは、まあ仕方のないことだろう。

いつまでも、旧い型にしがみついていられては商売もやりづらいのだろうが、こちらとしても気に入った車はできれば長く乗りたいし、後継の新型に魅力がないのは、何も客がヘンコツな所為だけでもなかろうとは思う。

ま、こうなれば徹底的にセコく、セカンドオピニオンも検討せざるを得ないと考えているのだが、さてどうしたものか。

ちなみに、電装関係の修理中にも、代車を用意して貰ったことは有難いと思っている。ただ、従来はほぼ同世代の、多少ヤレ気味なゴルフやポロが多かったのだが、今回は新車同様の up! であったことにも、意図的な何かを感じざるを得ない。

以前、試乗会では短時間に乗ってみる機会はあったのだが、あまり良い印象はもたなかった。

今回は走行距離にして約300km、たっぷりと正味4日間に渡って試乗することが出来たので、その感想などもいずれネタにしてやろうと思う。


…ということで、今月もヒトツよろしく。
2015年04月某日 Hexagon/Okayama, Japan

http://www.hexagon-tech.com/
[2015.04.09] 耐用年数 〜より転載&加筆修正
なお、本家には余談と写真も多数貼ってあるので、こちらもヒトツよろしく

0 件のコメント:

コメントを投稿