2015年7月16日木曜日

雑談:カメラバッグなど

そういえば忘れていたが、7月である。

今年も、前々回の更新で半期の折り返し点に到達した。例によって、先頭ページを軽くするため今年前半の記事を別ページに送っているので、6月以前の「新・雑記/雑想」は、そちらを参照して頂きたい。

この時期、やたら雨の予報を出したがる気象台の予想とは裏腹に、そろそろ梅雨も明けそうな勢いのピーカン晴れで、その上猛暑日が続いている。台風も近づいているようなので、そろそろ雨の予報も当たるに違いない。

まあ、天気には全く関係なく、撮影に対するモチベに反比例するかのように、ツーリングに対するそれは、気温と共に上がりっ放しである。天候不順な日もあるこの時期、ともすれば雨具の現場検証に託つけてまで出掛けようとする始末だ。

そんな気紛れによって発生したイベントの管理も、主に iPhone で撮影したデータを Dropbox 経由で各端末へ自動同期をかけているので、忘れようがない。だが、それを公開するにあたって、披露するべき DPM 版の写真の方が、イベントの内容に見合う程には無い。

おかげで枚数こそ少ないものの、当該イベントで撮影した未現像、未整理な写真は溜まる一方で、ぼちぼち収拾がつかなくなってきた。

いくら不良在庫といえども、あまり賞味期限を過ぎてもまずかろうし、カメラバッグに託つけた雑談に載せて、僅かづつでも放出しておこうと思う。


そろそろ練習も終えて、厳選した「この一枚」に絞って晒すことができれば格好も良いのだろうが、未だにそんな大それた一枚は撮れていないのが悲しい現実だ。

量よりも質の向上に努めるべきであることは、十分に理解している。しかし、そのためにも撮影現場での使い勝手というか、撮影行の過程ではカメラに対するアクセス性は、シャッターチャンスにまで言及すればかなり重要であり、その多くはカメラバッグに委ねられているといっても過言ではない。

第3営業車として、業務上の移動にも供されることもあるセローだが、その悲惨なほど少ない積載性能をカバーするべく、幾つかのバッグ類を早い時期から用意していた。だが、その大半はツーリング用途の、ともすれば難民風になってしまう大仰なモノだ。

ハードタイプの容器を常設するのも、ひとつの解決策なんだろうが、ハイウェイを疾駆する大型ロードモデルならいざしらず、ライトウェイトかつスレンダーを信条とするオフローダーである。できれば、カモシカをロバにはしたくないし、いつでもネイキッドに戻れる身軽さを持っていたいという身勝手な欲もあって、もっぱらソフトタイプに拘っている。

もちろん、いざロングツーリングとなれば、鞭でシバいてでもロバになって貰うことになるのだが、必要とされる大きさや機能は、その行程によってもかなり違ってくる。また、従来車での移動を前提としていた装備類との互換性を維持するためにも、何かと工夫が必要になる。

要するに、移動手段によって毎回中身を入れ替えるような、面倒なことは避けたい。となれば、不便な方を基準に、便利な方が合わせるのが基本だろう。

そんな、漠然とした要望に最も近いのがデイパックやバックパックではあるまいか、という発想から導入したのが Thule EnRoute Strut Daypack である。

都会と違って、普段の生活において車での移動が前提となる地方生活者には、バックパックの類いはあまり馴染がない。それでも、たまに列車に乗ることでもあれば、また市街地の中心部の方へ赴くことがあれば、見かけることもないわけではない。

丁度一年前になるが、久しぶりに山陽本線や智頭急行線を経由、因美線、津山線と巡った「スーパーいなばと因美線」では乗客として駅を利用する機会に恵まれた。その時、主に若い世代だが、多くのデイパックを目にしたのが印象に残っている。昔、秋葉原界隈ではよく見かけたバックパックの外人(および日本人)とは少し異なる、良く言えばオサレで悪く言えば軽薄な雰囲気だ。

そこで押入れの奥に死蔵されていた、アップルグッズなバックパックなどを引張りだしてみたのだが、やはりこの手の製品も時代と共に進化するし、前提となる荷物の中身も変化する。したがって、ある程度は更新も必要だろうと考えたのである。

ひとつの道具として、その用途から求められる機能性とは一体何か。カメラバッグのように、ある程度特化した機能と一般的なバッグとしても共通するものがあるはずだが、それは必ずしも普遍的なものとなっていない現状に、少なからず不満も抱いた。

そのひとつが、防水に関することであり、以前から屋外での使用が前提のアイテムには必修とするべき機能であると考えている。

しかし、一般的なバッグ類に関しては、未だ衣類と同様にファッション性が重視されるジャンルであり、標準では防水機能は装備されていない。不本意ながらも、電話やカメラと同じく、あくまでもオプション扱いの域を出ないのが現状だ。

万全を期したい場合は、別料金で必要な方だけにご用意した特別仕様がございます、というのも商売上の都合によるものだ。また、衣服の場合は風合いというか、着心地なども重要な要素であるし、全ての人が雨合羽を欲しがっているわけでもあるまい。

Thule のデイパックにも、撥水機能ぐらいは標準で盛り込まれてはいる。だが、それは使われている素材の性格上、意図しなくても勝手についてくる機能と言えなくもない。主に、撥水性の程度問題なんだろうが、その能力はほんの小雨程度に限られるようだ。

まあ、おかげで良い勉強にはなったと思っている。とあるツーリングの過程で、期せずして集中豪雨ともいえる大雨に遭遇した。何の対策も出来ぬまま、短時間とは言えかなり強い雨に曝されたのである。

その結果、合羽に包んだ上で突っ込んであった DPM こそ濡れずに済んだが、雨は内部にも相当入り込んだようで、他の衣類などは見事なほどびしょぬれ状態である。

メーカのオフィシャルサイトを見ても、防水シートが付属するのは高価なカメラバッグのジャンルでも上位の製品に限られ、普及品やパソコン関連の製品では、素材の工夫による撥水、簡易防水程度が一般的なようだ。

やはり、この手のデイパックをツーリングなどに供する場合は、防水カバーが付属した製品を選択するべきで、ましてやカメラバッグでもない製品にカメラの安全性を期待するのは無理があるのだろう。

仮に防水カバーが付属していたとしても、実際に当日のような突然の大雨に対して、果たして間に合ったかどうかはかなり怪しい。だが、せめてもう少しサイズが小さければ、スーパーのレジ袋でも被せれば、ある程度は凌げた可能性もある。

元々の発想が、ノートパソコン対応の業務仕様のバッグをカメラ用にも共有しようという、邪なアプローチである。最終的には、なぜか事の他安かった価格が決定打になったようなものだから、そう期待通りにはいかない。

本来なら、Thule Perspektiv コンパクト・スリング(TPCS-101)のような、カメラ専用品と組合せるか、最初から Thule Perspektiv デイパック(TPDP-101)のような製品を選択するべきだったろう。

また、デイパックの場合、カメラ専用品と違ってバッグ自体は袋みたいなものでしかなく、その外形も内部の荷物によって形成されるものが多い。そんなものをゴムネットでキャリアに縛りつけるのだから、どうしても取出し難くなる。

その点、カメラバッグとしての製品は、ある程度バッグ自体が形を保っており、特にカメラ収納部は必ずしも上部とは限らず、サイドから取出す形式のものも少なくない。このあたり、積載状態から完全に梱包を解かなくても、カメラを取出しやすくなることも期待できるし、またそのように設計されているようだ。

まあ、問題があるとすれば一点だけで、 THULE の場合はカメラ用の製品となるといずれも高価であり、なかなか手が出しにくい製品が多い。ぶっちゃけ、自分にとってはあまりにも分不相応の、いわゆる贅沢品の域なんである。その上地方では、同社の製品、特にカメラバッグのジャンルとなると現物が見られる店舗は皆無であり、失敗するとショックも大きい。

一時は、シートバッグを何とかカメラバッグ化する施策として、インナーケースを幾つか試してみた。しかし、シートバッグ自体の大きさには目を瞑るにしても、単車から離れての撮影を考慮すると、必ずしも使いやすいとは言えない。価格の面では、それなりのメリットもあるが、流用であることのデメリットも同時に出やすい。

そこで凝りもせず、もう少しリーズナブルな価格で、カメラバッグを提供しているメーカへと興味が移っていく。以前から、DP2 Merrill 用に使っている Case Logic の製品群から探してみたのである。

三脚は、単独でバッグに入った状態で積載するから、カメラバッグの方に三脚に対するサポート機能は必ずしも必要ないし、サイズを極力押えるために、パソコンやタブレットの対応もこの際不要とした。

ただし、DPM 三姉妹をすべてひとつのバッグに収めることが、長きに渡って懸案事項になっており、出来れば DP3M および DP1M はフードや水準器はもちろん、フッドアイ(HE-3XA)も付けた状態、すなわち臨戦態勢のままバッグに納まってくれることを期待している。

そんな、正に理想形ともいえるカメラバッグが、ケースロジックのラインナップに存在したのである。(たぶん)それは、Case logic デジタル一眼レフ用 スリングバッグの TBCシリーズから 5.4L タイプ(TBC-410)が、もっとも近い存在ではないかと思われた。

毎度、通販では実物に触れることなく、半ば勘所でえいやあと発注することが多い。中には、目が点になるような失敗例も皆無ではない。

そこで前回の反省も踏まえて、今回は岡山駅前の某Bカメまで出向いて実物をつぶさに検証した上での、万全を期した導入である。ただ、残念なことに、年々カメラ関係の製品が少なくなってしまい、店名に相応しくない様相を呈しつつある某Bカメである。

以前のように、ケースロジックが豊富に展示されているわけでもなく、それどころか店頭から完全撤退かとも思えるほどの激減振りである。

そんな状況の中、幸いなことにワゴンセールの製品群の中に、容量5.4Lの一眼レフカメラ・スリングバッグ(Case logic TBC-410)を辛うじて発見することができたのである。メーカサイトでは、既に後継と思しき製品(Case logic TBC-411)も紹介されており、店頭はもちろん、通販でさえ未だにお目にかかっていないが、 既に在庫処分であることは間違いない。

だが、後継のスペックも動画と合せて検討したが、どうも使い勝手が良くなさそうに見えて、以前のモデルの方がこちらの用途には合っているように思えた。

元々、THULE の製品群に比べると細かい部分で高級感に欠ける同社の製品だが、そのあたりのマイナス面を十分に上回るコスパの良さが魅力であり、モノにもよるが個人的には何となくデザインにも惹かれることが多い。

その点において、ケースロジックのバッグとしては、さほどのバーゲンとはいえないギリギリ5千円を切らない価格だが、少なくとも THULE のラインナップには存在しない価格帯であることは間違いない。

不思議なことにこの製品、通販でもそう極端な安売りは見つからない。アマゾンとも誤差レベル(百円程度)の違いでしかない、特価品となっていたのでもう止めるものは何もない。だいたい、久々に駅前を訪れたせいでつい長居をしてしまい、五千円以上の買物をしない限り、駐車料金がタダにならない時間が経過している。まあ、そんな大人の事情もあって致し方なしだ。

早速持ち帰って、DP Merrill 三姉妹を詰込んでみる。DP2 Merrill のみ、上部の天井桟敷な部分に押し込めるので、モニタリングルーペ(UNX-8508)は外した状態だが、水準器(UNX-5686)は横位置に限り、付けたまま収納できた。UN のモニタリングルーペ自体は、すぐにカパッと外れるので、付けたまま収納できたとしてもあまりメリットとはいえない。

だが、DP1/DP3 Merrill に関しては、双方ともフッドアイ(HE-3XA)をなんとか付けたままで収納できたのだが、水準器(UNX-5685)はどうしても外さないと無理があった。

それでも、なんとか懸案であった DPM 三台をひとつのバッグに収めることに成功したし、予備バッテリを筆頭に、最低限のアクセサリ類も収納できたので、静的には概ね満足な印象である。

問題は動的な使い勝手であり、先日来、原付撮影行:装備確認編として何度か実戦投入してみたのである。結果は、概ね予想通りというか、サイズ的にはこれ以上ないピッタリなバッグである。それこそ最低限ではあるが、必要なアクセサリ類も同時に持ち運べる機能を持っている。もちろん、この価格帯では防水機能はオプションでも用意されないので、大きめのレジ袋での対応になる。

まあ、欲を言えばあまりにもピッタリ過ぎて、全く余裕がないのが難点だ。出先で移動の途中などにカメラを収納する場合、あまり隙間がないとやり辛いのだが、正にこのやり辛さを象徴するかのようなバッグである。

ケースロジックの製品には、シリーズ違いの上位モデルとして Luminosity ワンショルダースリングバッグ(DSS-101)というのもある、価格は倍近くになり、それでいて容量的には 5.3L と、 TBC-410 より若干少ないことになっている。

ただ、一般的にバッグの容量表す数字も当てにはならず、同容量でも収納性に大きな違いがある場合も少なくないし、全ての製品が大きさを表す単位として公表しているわけでもない。ましてや、メーカではなく販売業者が勝手に容量を表記しているだけの製品も数多く見受けられるので、あまり基準にならない。

バッグの比較として、キャパを推し量る要素としては、その総重量がもっとも頼りになったりする例もあるぐらいで、素材が似たようなものである限り、より大きいバッグの方が重たいと相場は決まっているのだ。

その点においてもこの両者、アマゾンあたりではまことしやかに表記されているバッグの容量では、さほど大きな違いはない。だが、重さに着目すると TBC-410 の 041kg に対して、Luminosity DSS-101は、0.7kg もあり、それを裏付けるかのように外形サイズも僅かづつ大きいのである。

理想は、現物比較であるが地方都市ではそれも侭ならず、メーカが公表している製品紹介の動画を参考にするしかない。ただ、同社の提供する製品紹介ビデオも幾度に渡って確認したが、意図してかどうかは不明だが、製品によって出演する男優(または女優)が異なり、微妙にスケール感を狂わされている気がしないでもない。

まあ後は、長年の感を頼りにえいやあとなるわけだが、そのためには価格も重要な要素となる。自分なりに勝手に定めている、相場を超えた製品にはなかなか手を出し辛いのだ。その点においても、ワンショルダースリングバッグ(Case logic Luminosity DSS-101)は、非常に微妙なポジションというか、悩ましい価格帯にある製品で、なかなか踏ん切りがつかないでいる。

まあ、そんなこんなで実際に購入するまでの間も、十分に楽しませてくれるジャンルではあるが、あまりカメラバッグばかり増えても仕方がない。

それより、最近はどうも全く別の方向への興味も沸いてきており、それもあらぬ方向でもう沸騰寸前になっているのだが、…。こちらも、やれやれである。


…ということで、ヒトツよろしく。
2015年07月某日 Hexagon/Okayama, Japan

http://www.hexagon-tech.com/
[2015.07.16] 雑談:カメラバッグなど 〜より転載&加筆修正
なお、本家には余談と写真も多数貼ってあるので、こちらもヒトツよろしく

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