一年の内で一番好きな月は十月なんだが、例年あまり良い事がないのも十月であり、憂鬱になることも少なくない。
それでも、好きな季節は秋、それも十月であることに代わりがないので、良い事は今月に期待しよう。紅葉にはまだちと早いが、そろそろ準備もしておいた方が良いだろう。
前回のローテイタ導入につづいて、想定外シリーズ第2弾である。
奇しくも遂に、 Sunwayfoto Pano-3 相当品ができ上がってしまい、そろそろサンウェイフォト沼も出口に近づいて来たようだ。
前回までの不足分は、L型スライドプレート(Sunwayfoto DMC-200)と、ノーダルスライド(Sunwayfoto DMP-200)の2点のみとなっていたのだが、今回 DMC-200 と DMP-200 のショート版 DMP-140 を導入。
ただ、このショート版 DMP-140 にはちょっと問題があった。
本来このレールの役割はノーダルポイント、正しくは NPP (No-Parallax Point) と呼ばれる、レンズの焦点をパン・ティルトの中心に設定するためのオフセット量を調整することであり、そのポイントでパン・ティルトを行えば、複数に分割撮影した写真がきれいに繋がる、というものだ。
で、調べてみたら SIGMA DP Merrill シリーズの場合、以下のようになっているらしい。
SIGMA DP Merrill NPP (hyper-focal setting at f/11)
DP1M: 38mm
DP2M: 32.5mm
DP3M: 37mm
上記数値はいずれも、カメラマウントの中心からの距離であり、レールに刻まれたスケールで位置合わせをおこなう。(ハイパーフォーカルについては未だ研究中で、理解できていない)
このことから、よほど長尺の望遠レンズでもないかぎり、所定の組合せである 20cm 版(DMP-200)は必要ないので、あえて DMP-140 を選択したのだ。
問題は、この位置合わせにあたって DMP-140 の刻印がカメラマウント部分にまで及んでいないことにより、調整が難しい(というか、スケールの意味ねえ)という状態なんである。
これは、姉妹品である DMP-200 でも同様で、サンウェイフォトがいったい何を基準にスケールを刻んでいるのか、入門者である自分には全く理解できない。
購入前の調査で、より短い 10cm 版の DMP-100 も検討したが、その時点で SIGMA DP Merrill シリーズの NPP は自分で調べるつもりだったので、あまりにも短い DMP-100 では不安があった。
実際、焦点がレンズの外にあるわきゃあないんで、程度問題に過ぎないのだが、ひょっとしてオリンパス E-410/E-620 での使用も、一瞬頭をよぎったことが災いしたのかもしれない。
で、購入後その問題に気付いてから、10cm 版の DMP-100 をよく見ると、なんだ、コイツはちゃんとマウント中心までスケールが刻まれているではないか。おまけに、そのスケールもデスモンドあたりのパチものと違い、中心軸にスケールがピッタリ一致している。(実は懲りもせず、デスモンドも検討していたりする)
加えて、用途があるかどうかは別にして、DMP-100 のみクランプの直下にパン/ティルトの中心を持ってくることもできるように下側のレールが延長されており、この点においても姉妹品の(といえるのか、わからないが)DMP-140/200 よりマシなんである。
本家のサイトで紹介されているスペックを見る限り、DMP-100 と DMP-140 は同じ厚さ(10mm)となっているが、これも当てにならない。なぜなら、実際に購入した DMP-140 ではサイドにスケールを刻印できるスペースがないため上面に書込まれており、これが災いして位置合わせがやりにくいのだ。
少なくとも、DMP-200 は今回の DMC-200 と同じ 15mm、または以前購入した汎用レール(DPG-2416)と同等の 16mm 程度の厚みがあるはずで、DMP-100 も正しくは 15〜16mm ではあるまいかと疑っている。(ま、その確認のために追加購入する気にはなれないのだが…)
パノラマに関しては未だ準備段階であり、NPP 自体どこまで厳密に合わせる必要があるのか体験していないので、現段階で大きな問題ではないのかもしれない。
ちなみに、前回の失敗談(Desmond PC-1)だが、どうやら救済策が見つかりそうである。
Pano-3 では、ティルト用に DDH-03 & DDY-58 の組合せで実現しているが、以前 DT-02 の倒立使用のメリットで言及したように、パンニングクランプを垂直方向に使用する場合、その動作が軽過ぎると使いにくい。
サンウェイフォトのパノラマクランプは、精度やそのスムーズな動きには不満はないのだが、ロック/アンロック時のノブの調整範囲があまりにもセンシティブ過ぎて、ちょっと油断をするとお辞儀してしまうのだ。(正確には上を向いてふんぞり返ってしまうのでお辞儀、ではない)
ここに水平ではあまりにも重く、渋チンな動きしかできないデスモンドを使おうという試みである。(^^)
実際に DP3 Merrill をセットして、動作確認までの段階における感想だが、概ね期待通りの結果である。全周に渡って使用することもある水平方向と違い、実用上のティルト角度はせいぜい 45° 程度なので、特定部分で極端な抵抗を見せるデスモンドでもなんら問題はない。
また、ロックノブも回転しないベース側にあることで、使いやすさの点においてもメリットは大きい。
DDH-03 & DDY-58 でも裏返して使えば、すなわちレールとの連結側に DDH-03 が来るようにすれば同じだが、デスモンドのメリットは DP3 Merrill 程度の重量バランスなら、ロック/アンロックの操作さえ必要ないことだ。(あまり自慢にはならないが)
ま、何が幸いするか(または、災いするか)は、実際使ってみないと分からないものである。
とりあえず、Sunwayfoto Pano-3 相当品、完成のご報告でした。
…ということで、今月もヒトツよろしく。
2013年11月某日 Hexagon/Okayama, Japan
http://www.hexagon-tech.com/
[2013.11.02] Pano-3 完成!? 〜より転載&加筆修正
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