2015年1月25日日曜日

1月の定点観測:2015

今年初めてのカメネタ、機材ネタの定点観測である。

ヨセミテ絡みのアップルネタで、あまり遊んでいては撮影も覚束ないのだが、どちらかと言えばあっちの方が生業みたいなもんで、それも致し方なしなんである。


先月の定点観測で話題にしたこともある LCDビューファインダーだが、純正品ということに託つけて、法外ともいえる高級品となってしまった LVF-01 である。


そのせいで、あくまでもシグマのせいで、年末の送料無料セールに釣られて、フッドアイ(HE-3XA)を DP2 Merrill 用に追加導入した。


すでに使い始めてから長い製品だし、いまさらチェックするほどの凝った使い方が必要な機材でもないのだが、多少気になることもあったので愚痴っておこう。


一昨年頃より、機材関係のチェックを兼ねて適当に始めたこの定点観測だが、季節も一巡以上網羅してきたので、ぼちぼちやめにしようかとも考えた。


だが、折角落着いた撮影ができる場所だし、ネタもない時には雑談の序でに重宝するのでもう暫くは続けてみようかと思う。まあイケるところまで逝ってみるか、と決意も新たにしたキリンビール1月号だ。

あれに比べりゃ可愛いモノだ、といったものの、冷静に考えればそれほど可愛くもない値段である。

たかが、ガラス玉を嵌め込んだプラケースごときに一万円以上払うんだから、その用途の方によほど思い入れがなければやっとれんわけで、自分自身を納得させる以上に、稟議を通すのも簡単ではないのだ。


特定機種用の専用品と違って、液晶のサイズさえあえばなんとかなる汎用品でもあるし、さほど大きくもないメーカが生産しているに違いない製品であろうから、あまり多くを期待しても仕方がないことは分かっている。


だが、その他の写真機材全般の品質管理/製品管理との比較という点においても、あまり行き届いているとは言い難い製品である。


今回のフッドアイ(HE-3XA)は、送られてきた包装を解いた瞬間に分かる、大きなキズがパッケージ表面についており、内部のプラスチック筐体にも及ぶ外力が加わったことは明白な状態であった。


発送前の梱包の段階でも気づきそうなものだが、このあたりも適当に済ませてしまうのが、販売会社の基本的な姿勢の違いになるのだろう。


よっぽど、返品かましてやろうかとも思ったが、面倒だし、すぐに使いたかったし、機能的には大きな支障があるわけでもないので、取り合えず不問としたのである。


ただひとつの製品が満足できるモノであったとしても、その全く同じ製品を再度購入したからといって、前回と同じ品質であるとは限らない。もちろん、その逆も無いとは言えないが、一度でも不満を感じた製品を再度購入することは、あまり考えられない。そんなことも、この手のサードパーティ製にはありがちなことである。

ま、人間のすることだから何事においても間違いはあるだろう。だが、かつての店舗による対面販売と違って、通販というのは、やり直しがそう簡単ではない。
一度信用を失えば、ハイそれまでのシビアな世界であることも肝に銘じておいて欲しいものである。

と、エラそうに上からな意見を述べたりしているが、単に鬱憤晴らしをしてみたに過ぎないのだ。もともとフッドアイは、それほど高い精度で設計されている製品でもない。


それだけに、用途としては気に入っているのだが、製品自体がおよそ価格に見合う作りではないことが、気軽に購入できない理由でもある。


したがって、もっと安けりゃ途端に評価も劇的に好転する可能性が高いのだが、なぜかコイツのパチものにはお目にかからないし、もっと酷いものはゴロゴロしている業界でもあるから、あくまでも程度の問題なんだが。


ここで、少しフッドアイ(HE-3XA)について紹介しておこう。


専用の取付枠には、保護スクリーンの機能もあるのでコンセプトとしては立派なんだが、汎用性を持たせるために両面テープによる接着なんで一度付けるとそう簡単には外せない。隙間から入り込んだゴミが気になりだすと、内部の清掃には手間がかかる。


アイカップもハネ上げができるようになっているが、プラの出っ張りで止まるだけの杜撰な設計であり、すぐにパカパカになっちまうのも、避けられない仕様であり、純正品などとは同レベルでの評価は難しい。


ただ、仮にこの手の後付け製品にどれだけ凝ろうと、基になる本体がそれを想定した設計でなければ何処かに皺寄せがくるもので、ある程度は覚悟も必要になる。
メーカによれば、高級なレンズが奢られているらしいが、所詮 DPM のお粗末な液晶画面を拡大するだけなので、結果としてのクオリティは高が知れている。

シグマも、専用品として LVF-01 のような製品を開発した時点で、新しい(そして古い)撮影スタイルの可能性には気がついているはずで、フッドアイの後追い程度では済まされない重要な案件ではあるまいか。


理想は、やはり最初から撮影スタイルまで考慮した製品設計であり、現状のデジカメに対する根本的な見直しが必要だ。メーカには、ユーザの要求が作り出したものの模倣に終らず、それを上手くフィードバックし、反映した製品作りを望みたいものだ。


逆に、一部の要求に対する例外としてしか認識していないなら、フッドアイ程度で十分だと思う。


同じく、昨年導入した機材では、カメラグリップ(LB-DPXM)というのもあった。本来なら、Sunwayfoto PML-DP が安定した品質を保っているし、取扱業者もいままで利用した中では大きな問題にはなっていない。


だがほんの出来心で導入した LB-DPXM も、その後の実戦使用では、クランプの開口部による非互換だけでなく、L型プレートとしての致命的な欠陥が露呈する。


縦横でレンズの中心がズレないことが、L型プレートの役割でもあるのだが、実際にどの程度ズレたのか、ズレていないのかを細かく検証したわけでもない。


購入早々のヤスリ掛けも然る事ながら、この製品にはそれ以前の問題があった。


それは、レベリングベース(Sunwayfoto DYH-66i)によりバッチリ水平が出ている状態から、縦位置に変えた場合に水平がズレるという、呆れたその精度である。


DP2 Merrill では、物撮りもあまりしないし、しばらく自由雲台(Sunwayfoto FB-28i)を取付けた三脚(SIRUI T-2204X)で使用することが多かったので、縦位置への切替えは主に自由雲台の機能に頼っていた。


ところが、最近たまたまレベリングベースが常設のマンフロット(Manfrotto 190CXPRO3)で使用することがあって気がついた。


メインの2ウェイ雲台(Sunwayfoto DT-02)では、DP3M と同様にL型プレートの機能を使って、縦横を切替えるのだが、この時にホットシュー上の水準器の気泡がキッチリ真ん中に来ないのだ。


角度にして、僅か 0.4度程度のカメラの右下がり(写真の右上がり)だが、目視でも一見して何となく分かる気持ちの悪さだ。


ベース部分との取付も何度か確認し締め直したりもしたが、もともとの精度が出ていないようで、このあたりはまるで気にも留めずに使用していた、そして何も問題の無かった Sunwayfoto PML-DP との差は大きい。


その購入価格でさえ、大して変わらないことを考えると、前述のクランプ開口部の差違と相まって、著しく評価を落とさざるを得ない。


てなわけで、こちらもまた懸案事項が増えてしまったのだが、今のところシグマ方面からは、何も気掛かりな製品の噂も聞こえてこないことだし、どっかと腰を据えて対処することにしよう。


ま、こんな些細な問題でさえ、定点観測のように見慣れたいつもの被写体を撮影することで発見できたのだ。


したがって、撮影機材の検証には何かと役立ちもする貴重な存在でもあるので、定期健康診断のつもりで今暫くは続けてみようと思う。



ところで完璧に忘れていたが、動画ページに貼付けているのが、当月の定点観測タイムラプスである。



…ということで、ヒトツよろしく。
2015年01月某日 Hexagon/Okayama, Japan

http://www.hexagon-tech.com/
[2015.01.25] 1月の定点観測:2015 〜より転載&加筆修正

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