2015年1月5日月曜日

寄席観ての憂鬱

OS X 10.10.1(14B25) & Safari 8.0.2 (10600.2.5)

お目出度い、新年早々の愚痴である。

ま、年が変わっても個人的にはさほど目出度いわけでもないんで、例年通りのスタートといえるだろう。

オーエス・テンテンテンについては、彼方此方で不具合報告に事欠かないが、各人の使用環境によって微妙に当て嵌まらないものも多い。

これも、いちローカルな問題の可能性も否定できないが、一応ご報告というか記録に留めておく意味で書いておくことにする。

検証の過程で確認できた図表なども含めておいた方が、何かと都合がよいと考え、また長文になりそうな予感がするので、あえて別ページにしておこうと思う。

年末から正月にかけて、我サイトの既存のページにおけるリンク切れや間違いを訂正するべく、2013年初頭あたりまでを見直してみた。

まあ、探せば結構あるもので、作成時点では動作確認は行っているが、その後の更新でおかしくなってしまうこともある。iWeb のようにサイト全体をひとつの塊として扱う仕様では、ある程度避けられないことだ。

OS X のバージョンアップを行うたびに戦々恐々としてきた経緯もあり、アップルによってトドメを刺される前に何時かは止めよう、何時かは別環境に移行しようと思いながら、そのままズルズルとかれこれ四年以上にもなっている。

もともと、モバイルミー以前の .Mac 時代に有料クラウドサービスの一環で始まったものだけに、現行システムで稼働していることだけでもめっけもんだろう。やたらと既存ユーザを無視して、過去を切り捨ててきたアップルの政策の中で、その弾幕をくぐり抜けてきた数少ない iLife’06 の頃からの一員である。

もちろん、この間にもその戦火における犠牲は少なくないし、OS X の仕様変更にともない、各ユーザレベルでの苦労や、設定における微調整は数え上げればキリがないほどで、なにも安閑と使い続けて来られたわけでは決してない。

自前のサーバに拘らず、レンタルサーバへの移行を選択していれば、そして iWeb など見捨てて他の環境に移行していれば、もっと楽が出来たに違いないのだ。

だが、乗りかかった船、そう簡単に降りるわけにはいかない。沈没寸前ではあるものの、せめてアップルに対する嫌がらせにでもなればと思い、最後の最後まで使い続けてやろうと考えている。

ま、そんなこたあどうでもよいのだ。

今回の問題は、Mac OS の基幹 Finder およびその主要アプリである Safari を筆頭に、純正バンドルアプリの怪しい挙動についての検証報告だ。

以前から、iOS 8 の機器搭載の Mobile Safari では、動画を貼付けたページで、主に Java Script 関連の不具合と思われる本文およびプレースホルダの写真の表示が出来ないという問題があり、未だに改善されない。

所詮、iWeb 関連のトラブルなど、一般的なユーザから見れば銀河の塵以下の問題だろうから、同様の報告もネットでは見かけない。しかし、普通に貼付けた写真およびそのリンクに関するものとなれば、多少深刻度も増してくる。

当然、前述の iWeb で作成される最終的なデータが原因になっているのだが、過去の OS X である、スノレパ(10.6.8 R.10K549)、マウンテンライオン(10.8.5 R.12F45)、マーヴェリックス(10.9.5 R.13F34)では、いずれも問題なく動作しており、もっと言えば iOS 7 以前の機器でさえ発生しない現象なのである。

ネットが絡むと、何かと環境による違いがその要素として問題を複雑にしがちであるが、今回は当該のファイルの元になったものは、ファインダ上の JPEG でも不可解な挙動を繰返している。

ことの発端は、昨年の7月頃公開した「スーパーいなばと因美線:其の壱」の冒頭写真(DP3M6837)だ。

写真の等倍リンクが、ヨセミテ(10.10.1 R.14B25)に標準搭載の Safari(8.0.2 R.10600.2.5)では正しく表示されない。

当初は、どうせいつものリンク切れだろうと思い、貼り直しゃ済む問題と軽く考えていた。だが、手元にある元ファイルが、プレビューで開けない状態になっていた。

それどころか、クイックルックさえ出来ない破損ファイルのような扱いで、ファインダの情報表示では画像サイズがゼロとなっているのだ。

本来は、SIGMA DP3 Merrill で撮影し SIGMA Photo Pro で現像した、4,704 × 3,136 ピクセルの JPEG ファイルだが、情報ウィンドウ内では 0 × 0 である。

フォルダ内の表示オプションでも、項目の情報を表示させると同様に 0 × 0 となっているが、ファイルサイズは、問題になっているどのファイルも 10MB 前後はあるものばかりだ。

ダブルクリックによるオープンでは、デフォルト設定になっているプレビューアプリもエラーメッセージが表示され、開くことは出来ない。

ところが、念のために JPEG が扱えるその他のアプリ(GraphicConverter, Adobe Photoshop Elements 8, etc.)で開いてみると、何も問題なく開ける。

そのまま、別名保存をすれば正常な JPEG ファイルとして戻すことも可能だが、非可逆の JPEG では再圧縮がかかるし、画質を優先するならサイズも以前より大きくなってしまうので、出来ればやりたくはない。

そこで、もひとつ念のために写真のサイズが、0 × 0 となっているファイルを前述の旧バージョンを搭載した各 Mac へ転送してみると、全く問題なく正常な JPEG ファイルとして認識されるのである。

その上、プレビューやクイックルックだけでなく、ヨセミテでは不可だった Safari へドラッグしても正常に表示される。

で、もふたつ念のために各旧バージョンの OS X 上の Safari で当該のページを表示してみれば、なんのことはない、いずれも旧バージョンの環境ではリンクや表示も含めて全て正常動作なんである。

極付けは、ローカルサーバにコピーした上で、問題のないことを確認できたファイルが存在しているフォルダそのものを共有しても、ヨセミテでマウントすると、表記上の画像サイズこそ元通りになるが、クイックルックは元よりプレビューアプリでは開けないままである。

この時点で、もう既に下手人確定なわけだが、OS X も以前の仕様では QuickTime 絡みの問題で、画像によってはその動作に違いがあるという例もあった。

本来、動画再生が役目である、QuickTime Player 7 で開いてみたりもしたが、実用性はさておき、こちらはヨセミテも含め全ての環境で問題なく開くことができる。

現行、デフォルトでインストールされているバンドルアプリの QuickTime Player では、動画や音声以外は全く受け付けないだけでなく、QTVR さえペケという超ドアホな仕様だから、到底無理なことは分かっていた。

だが、追加イントールした QuickTime Player 7 では、ちゃんと開くことができた。旧バージョンとの互換の為だけに、辛うじて残されているのだから、これもある意味至極当然な結果であろう。

開発者側の都合はどうだか知らないが、このあたりの非互換というか仕様変更も、ユーザサイドからしてみれば、アップルの迷惑千万な愚行の一環としか思えない。

ただ、ファイル管理の根幹を司るファインダまでもが、典型的な画像ファイル形式の JPEG の扱いに苦慮するようでは、いささか問題が大きかろうと思うのである。

こちらも、念のため iWeb 独自の問題である可能性を排除するベく、iWeb 3.0.4 が生成する “Domain.sites2” のパッケージ内も検証してみた。

案の定、当該のページ「スーパーいなばと因美線:其の壱」に使用した2枚の写真(DP3M6837 & 7502)だけが、そのパッケージ内の 4,000 枚近い画像ファイルの中でアイコンプレビューが表示されておらず、その他のファイルと違い直接開くことも出来ない。

ただひとつ気になったのは、このどちらのファイルも我ローカルルールで付加したファイル名末尾にある NDF6 または SPP604 の文字である。

その命名法則から類推すると、現像に使用したのはその頃常用していた Photo Pro ver.5.3.3 ではなく、初期バージョンの PhotoPro ver.6.0.4 によって作成された JPEG ファイルである。

●DP3M6837 RAW+L F4.0 [12C12M EV-03FL+05 NDF6]
●DP3M7502 RAW+M F4.0 [RGB0 EV-10CN-05SD-20HL-20SH+03FL+07 VN00-10 NR0 SPP604]

シグマの現像ソフトのバグの可能性も完全には否定できないが、SIGMA PhotoPro 6 の各バージョンで作成されたものは、他にも70 枚以上が同じパッケージ内に存在しており、全てを PhotoPro 6 に擦付けるわけにもいかない状況だ。

そんなファイルでさえ、上記の方法でヨセミテ環境から離脱すれば、問題が発生しないことは検証済みであり、OS X Finder 10.10.1 だけで見られる現象である。

クイックルックの機能など、大量の画像ファイルの閲覧には、マーヴェリックス以降まともに動作したことはない。一度見たファイルに戻ったりすれば、たいていは真っ白な画面になってしまい、フルスクリーンにしない限りは内容の確認も出来ない。

また、その動作では、不安定極まりないことで定評のある Spotlight などはもっと酷い。

目の前にあるファイルでさえ検索に引掛らないとか、特定のひらがなでは全く当てにならないなど、ヨセミテ以前から抱えている根本的な問題さえ、未だに解決できていない。

写真を保存しているフォルダで JPEG を検索しても、あろうことか検索対象エリアでもない iWeb パッケージ(Domain.sites2)の中から探しだして来る始末だ。

ライブラリ全体、または iWeb の内容物が保存されている、パッケージそのものをプライベートに登録して検索対象から外そうとしても、このバカ野郎は従わない。

それどころか、本来の検索エリアにあるオリジナルは完全無視で、何が何でも iWeb パッケージのファイルを唯一無二の検索結果だと言い張るのだ。

不思議なことに、オリジナルファイルのラベルやタグを編集すると完全に連動して変化するので、ファイルが存在する場所をキッチリ把握しておかないと、あたかもそれが実態であるかと勘違いしてしまいそうなほど、徹底して間違っているのだ。

こうなると、意地でも切離さないと気分が悪いので、当該ファイルの複製を作って、強制的にリプレースするなどの荒療治に出ることも少なくない。

Spotlight の不具合対策として、しょっちゅうインデックスの作り直しをしているが、一時的に正常に戻ってもまた何時の間にかおかしな動作に逆戻りしている。

OS X の問題児として認識が広まったせいか、最近のキーボードショートカットではデフォルトで外されているほどである。

それにも関わらず、現状のヨセミテでは検索窓が画面のド真ん中に出たら最後、どこにも移動さえ出来ない上に、ファインダでの表示に切替えようとしても、検索結果のファイル数によってはそう簡単にはいかない。

もっと確実に、検索できる能力を磨いてから表に出てきやがれと常々思うが、ユーザの神経を逆撫ですることに関しては、ここ最近の傾向の中でも最たるものだろう。

近年、余計な機能を増した割にまともに動作しないことも多く、ファインダの出来そのものも決して褒められたものではない。

特に、ローカルネットが絡むとその不具合は多く、不安定動作に遭遇する頻度は高い。ローカルサーバへのコピー作業においては、かつてのシングルタスクでしかない OS 9 時代を思い出すほどにお粗末極まりない。

それほど、いちアプリに過ぎないファインダの負荷は大きくなっている現状では、ファイル管理とネットワーク管理は、切離して貰いたいものだ。

今回の問題になっている JPEG ファイルは、ダブルクリックによるオープンではプレビューのエラーメッセージ程度で済んでいるが、アプリからのオープンを選択すると、オープンダイアログを管理するエクステンションがハングしてしまう。 

“com.apple.appkit.xpc.openAndSavePanelService.xpc”

結果として、プレビューアプリが操作不能になるのだが、バックグラウンドでコイツを強制終了させれば、プレビュー自体は復帰する。

OS X の個々の環境による差違である可能性を排除するため、工場出荷時に近い現行 iMac 21.5 (ME087J/A) でも検証してみた。だが、結果は全く同様であり、少なくとも現時点では、諸悪の根源がヨセミテおよびその一家にあることは明白である。

最初のマイナーアップデートからもうかなり時間も経過しているので、そろそろ次のアップデートがあっても良さそうな時期である。

それ故に、その場限りの対応で当面を凌ぐよりも、あえて現状のまま放置することで、改善点や修正点の検証を兼ねたモデルケースとなれば良かろうと考えた結果だ。

ぶっちゃけ、アップルのアホに合わせて右往左往するのは、もう止めようと決意を新たにした次第なんである。


…ということで、今月もヒトツよろしく。
2015年01月某日 Hexagon/Okayama, Japan

http://www.hexagon-tech.com/
[2015.01.05] 寄席観ての憂鬱 〜より転載&加筆修正
なお、本家には図表と写真も多数貼ってあるので、こちらもヒトツよろしく

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