2014年2月1日土曜日

鉄撮りの練習:其の壱(山陽本線吉井川橋梁)

2月である。別名で如月(きさらぎ)とも呼ぶ。

陽気が更に来る月であるから、「気更来」などという説もあるらしい。

先月末から、日中暖かい日が何日かあったので、鉄撮りの練習をしてみたのだが、注意力散漫病は完治していないようだ。

以前の反省から、撮影に先立っては、極力カメラ内蔵時計を合わせるようにした。だが、おそらく無意識のうちに、指が当たってしまったのだろう。分単位に気をとられて、なんとアホなことに年単位のズレに気付かないまま撮影してしまった。

おかげで、DP1 Merrill の方だけ延べ2日分の撮影日が来年の日付になっており、その修正に余計な時間をとられて、月末にアップする予定が果たせなかった。

未だ、全て修正出来ていないので一部だけしか披露出来ないが、どうせまだまだ練習問題みたいなモノだから、まあよかろうと思う。

Exif データの修正に関しては、有象無象のアプリが数多あるんだが、Mac 黎明期に良く使った、リソースエディタみたいなモノを期待して色々探してみたのだが、それらしいものはない。

結局、ExifTool というターミナル経由で行う方法が無料だし、一番手っ取り早そうだったのでやってみた。

ExifTool はパッケージ版をダウンロード後、インストールすることによってターミナルで exiftool コマンドが使用可能になる。このコマンドの後に tag と呼ばれる引数みたいなものをズラズラ並べて操作する。

今回の場合、撮影日をマイナス1年するだけなんで、対象となるデータをひとつのフォルダにまとめて、上の階層から絨毯爆撃の要領で可能だ。

コマンドラインから、
exiftool "-AllDates-=1:0:0 0:0:0"  DP1M/
または、
exiftool "-DateTimeOriginal-=1:0:0 0:0:0" DP1M/ 
である。

上記例では、DP1M という名のフォルダにあるファイル全てが、変更対象となっている。

tag の直後にある(+/-) が変更増分または減分として指定され、= 以降の日付と時間(yy:mm:dd hh:mm:ss)に関連した変更が行われる。

変更が正しく行われたかの確認をしたければ、上記の方法で元データにはファイル名末尾に _original という文字が付加されたバックアップを作ってくれる。

だが、オレは絶対にタイピングミスをしない、という自信があるのなら、
 “-overwrite_original_in_place” というオプションを指定すればダイレクトに書換えが行われるので、後始末の面倒はない。

結論だけ書いちまえば簡単なことなんだが、Perl の知識など全く無い者がここに至るまでは、それはもうありとあらゆる紆余曲折が当然あるわけで、初めはエラーメッセージとの戦いに終始した。

Exif 情報で表示される項目名と微妙に異なる tag 名を見つけるだけで、相当な時間がかかってしまったのである。

ちなみに、exiftool -s DP1Mxxxx.X3F とオプション(-s)を指定すれば、項目名が tag 名に置き換わって表示される。

もちろん、それに気付いたのは、何度か投げ出しそうになりながらも、覚悟を決めて膨大な量の英語のヘルプファイルを深読みした後であり、作業開始からかなりの時を経てからであったことは、言うまでもない。

しかし、現像した JPG の Exif データはなんとか修正できたが、元データ(RAW)の方は、どうしても撮影日の修正ができない。

今回修正が必要だったのは DateTimeOriginal, CreateDate, ModifyDate の三箇所にある日付だが、上記のように同時に全ての日付を修正するコマンド(exiftool "-AllDates-=1:0:0 0:0:0")を指定しても、なぜか ModifyDate だけは修正されない。

現像ソフトである、SIGMA Photo Pro は、この ModifyDate を撮影日として認識している(らしい)ので、元の RAW データを変更しない限り現像する度に誤った Exif データが記録される。

現像する度に修正するのは面倒なので、できればここも修正したかったのだが、どうしても撮影日だけ修正されないのである。

かくなる上は、最終兵器としてバイナリエディタの使用も考えたのだが、ファイルサイズと数量、またその手間を考えると、RAW データ自体あまり表に出るファイルでもないので、今後の課題とすることにした。

ExifTool は、JPG はもちろん、シグマの X3F RAW も含む殆どの RAW データにも対応しておりバッチ処理もできるので、大量なファイルの一括変換が必要な場合は有効だろう。

サーバの設定などで、どうしても必要な場合もあるが、どうもターミナル自体があまりにもオタクっぽくて Mac らしくないやり方なんで、少々疲れ気味である。

ま、こういうのが好きな連中は、真っ暗な画面に点滅するカーソルを見ながら、嬉々としてキーを叩いていた時代もあったんだけどね。

いや、今でもやっぱそうなんだろうな。


…ということで、今月もヒトツよろしく。
2014年02月某日 Hexagon/Okayama, Japan

http://www.hexagon-tech.com/
[2014.02.01] 鉄撮りの練習:其の壱 〜より転載&加筆修正

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