2013年9月15日日曜日

レベリングベース導入

Sunwayfoto DYH-66i

まいど、水平出しには悪戦苦闘しているが、ウデの悪さは道具でカバーする姑息作戦の第一弾である。

野外の撮影において三脚を立てる場合、極力三脚レベルで水平が出ていることが望ましい。とは言いながら、実際にやってみると結構難しい。

たいていは大ざっぱに立てた後、各脚の開く角度や伸ばし方を調整して合わせるのだが、安定性を優先すれば開脚角度もそれほど微妙に調整できる訳でもない。

Manfrotto 190CXPRO3 の場合、開脚角度は 25°/46°/66°/89° となっており、確実にロックがかかるのはこの四段階のうちのいずれかである。開脚抵抗が大きいことに頼って、その中間を使うことも多々あるがイマイチ不安もある。

その点、GITZO GT2531EX などのエクスプローラシリーズでは、どの角度でもロックができるので、不整地での使用には向いていそうだ。さすがにお高いモノには、それなりのメリットもあるのだろう。

ただ、逆に水平に近い場所で使用する場合でも、脚を均等に開くためにはそれぞれの調整が必要となり、かえって面倒であるという評価もある。したがって、どっちがいいのかは人それぞれであり、一概に決めつけられるモンでもないようだ。

当初は、三脚レベルでの水平出しに拘るより自由雲台(ボール雲台)の自由度を生かして、雲台のヘッドプレート部分、すなわちカメラレベルで水平が出れば、それで良かろうと考えていたのである。

しかし、様々な状況で使用してみると問題も出てくる。

3D雲台と違って、一般的な自由雲台の不自由な点はパン(水平回転)とティルト(上下のアングル)を単独でできないことである。

風景を撮影する場合、被写体の中心を何処に持ってくるかなどで、おおまかなフレームが決まった後にも微調整をすることがよくある。三脚レベルでキッチリ水平が出ていれば、独立したパン機能を持つ自由雲台なら水平を維持したままパンすることは可能である。

だが、雲台のベース部分が傾いていたらパンした時点で水平はズレるので、再度調整が必要になる。この点は、3D雲台でも自由雲台同じであり、雲台のパン機能というのはベース(土台)が水平であることが大前提なのである。

で、脚の傾きをキャンセルできるレベリングベース導入が手っ取り早いだろう、という結論に至ったのである。

レベリングベース Sunwayfoto DYH-66i の機能は、±16° までの傾きに対して修正が可能であり、水準器が雲台取付部にセットされている。

もちろん、ベース径54mm 程度の SIRUI K-20X 雲台を載せたままでも、カメラを取付ける前ならば確認は容易である。

基本的なスペックは以下の通り。

Sunwayfoto DYH-66i
最大重荷:10kg
雲台取付部の直径:66mm
ベース部分の直径:60mm
高さ:42mm
重量:290g
設置ホール:UNC 3/8"-16
設置ネジ:UNC1/4"-20 & UNC3/8"-16

雲台取付部の直径が 90mm と 120mm の上位モデルもラインナップされてる。

Manfrotto 190CXPRO3 に載せてみた印象は悪くない。
わずか 4cm 程度とはいえ、高さが稼げるので重量増となるデメリットは相殺できる。

サンウェイフォト製品全般に言えることだが、作り自体大変しっかりしており、その剛性感も高い。スイベルの動きも大変スムースで、開放から完全ロックまで約 270° のレバーも使いやすい形状になっている。

また、そのレバー引きだすことで開放やロックのポジションを変更することができるので、他のパーツとの干渉を避けることができる。

低価格な製品に比べるとユーザの期待度も上がるのは必然であるが、このあたりの細かい配慮も、その期待に応えるという意味において、高級感を演出している。

実際に使用してみた感想は、概ね期待通りである。三脚レベルでの水平出しに比べて、遙かに短時間で雲台ベースの水平を出すことができる。

実際360°どの方向でもばっちり水平が出るというわけでもないのだが、以前のように僅かな方向を修正するだけでも再調整が必要な状況は、大幅に改善された。

とまあ、ここまでの話ならメデタシメデタシで終わるんだが、現実はそう簡単ではない。現状の問題点を一つづつ解決していく手法が一見堅実そうに見えるが、実はそうでもないことがある。

実は、レベリングベースを使用し始めてわかったことなんだが、この話を書いている最中から自分の中に何かモヤモヤとした暗雲が立ちこめてきたのである。

ま、実際の検証も含めて確認しないと断定できないので、その辺の話は次回以降に譲ることにする。


…ということで、ヒトツよろしく。
2013年09月某日 Hexagon/Okayama, Japan

http://www.hexagon-tech.com/
[2013.09.15] レベリングベース導入 〜より転載&加筆修正
なお、本家には写真も多数貼ってあるので、こちらもヒトツよろしく

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